サラリーマンとして第一線で働いている時は、朝7時までに会社に着くことを第一義に考えていた。 ともかく、皆が出勤してくる前の、早朝の2時間が勝負。
他人様はどうかは知らないが、私の場合は朝の2時間に賭けていた。
当日しなければならない仕事を朝のうちにほとんど終えることで、余裕をもってその日に臨むことが出来た。 時には2時間の早出では足りず、5時前に出社して朝のうちに仕事を片付けたことも何回となくあった。
また、朝は夢中なって仕事をしていたので、社員に対する出社の挨拶をおろそかにしたことも再三再四。 このため、多くの社員からは煙たがられもした。
だが、朝のうちに当日やらねばならない仕事が片付くつくことで 心のゆとりが出来、あとは長期的な視野で物事を考える余裕が出来た。
私は今でも、経営者たるものは早出をして、常に長期的な視野を持ち続けることが肝要だ と考えている。
ともかく、7時前に会社に着くことが最優先になっていたので、質を含めた全体の食事の量は、2:2:6と言う具合に、夜食が中心にならざるを得なかった。
ひと頃は、昼飯のお店探訪に力を入れた。 この時は、原則として事前に支払いを済ませていた。 というのは、味が不味いと途中で食べるのをやめて、店を出てハシゴをする必要があった。 事前にカネを払っておけば、途中で抜けても嫌な顔をされない。 こうしたハシゴが続くと2:5:3と、やたらに昼食の比重が増えた‥‥。
皆さんも実感されていると思うが、この夜食中心主義と言うのは胃の負担が大きく、ダイエットの面でも感心しない。 少なくとも、3:3:4にしたいもの。
ところが、早朝出勤を大前提に考えると、朝飯はあわただしいものにならざるを得ない。
女房殿も手の込んだ料理をすることは出来ない。 何しろ、私以外に育ち盛りの2人の子供もいることだし、旦那中心主義に徹することは不可能。
したがって朝食は、ご飯に味噌汁、後は納豆やチリメンジャコなど1品か2品あれば 「御の字」 という生活。
それが、当り前だと考えていた。
しかし、最近流行の 「朝食抜き」 は、朝からバリバリ仕事をしない人間の寝言であって、私は全然信用していない。 「腹が減っては、戦が出来る訳がない」。
生活が根本的に変わったのは、退職してから。
ともかく、6時前に家を出る必要はなくなったし、子供も独立したので、夫婦だけで気ままな生活が始まった。
何よりも、夜は過分に食事を摂らないのと22時には寝ているので、朝は腹が減って眼が覚める。
そして、私は牛肉のすき焼きとかステーキなどの脂っこいものが口に合わない。 どうしてもさっぱりした鳥肉とか魚が好きで、人間が安上がりに出来ている。
時間があるようになったので、味噌汁には必ずイモ、ダイコン、ニンジン、ゴボウなどの根菜3種類と、ワカメとハルサメ入りが私の注文。 味噌を含めると味噌汁だけで6種類に。
主食のご飯の量は、「炭水化物ダイエット」 ということもあって少なくなったが、必ず納豆にチリメンジャコとネギ、それとお得意のキムチを醤油変わりに入れる。
そして、オシンコと粉茶と、時には焼いたサケの切身を入れたお茶漬けで仕上げ。
これに、ミカン、ナシ、カキ、クリ、ブドウなどの果物が必ず付く。
ということは、朝食だけで最低15種類は摂っている勘定。
これだけで驚いてはいけない。 2日に1度はハチミツたっぷりのジュースが出るし、私独特のごちゃ混ぜインスタント・コーヒーを勝手に入れる。
このコーヒーは、通から見れば邪道すぎると嫌われるものだが、砂糖代わりにココアを入れ、粉ミルクにスリゴマ、干ブドウ、クルミ、カシュナッツなども入っていて賑やか。
つまり、朝のうちに最低20種以上の食物を摂っている。
サラリーマン時代には、考えられなかった贅沢な朝食。
その代わり、昼は軽く済ませ、夜は6時過ぎ頃には食事を終え、後は1合強の焼酎とツマミで寝酒を楽しむ生活。
これを称して、「6:1:3の食事」 と言っているのだが、日によっては30種類ではなく、40種類以上にもおよび、「7:1 :2」 になる時もある。
サプリメントに頼らなくても、時間があるのでゆったりとした生活が出来る。
摂るものを十分に摂っているから、白髪が増えたが、髪はフサフサ。
問題なのは運動量。
今年の1月までは、おかげさまで健脚だったので、毎日最低で6000歩は歩いていた。 医師によっては日に最低1万歩は歩きなさいと言うが、早朝に起きて歩く癖がつかないと、1時間もの時間は簡単に取れない。 昼間だけだと6000歩がいいところ。
1万歩を提唱している医師は、毎朝早起きをしているのだろう。
ところが、今年の2月頃から夜中に目が覚め、焼酎を2合近く飲み続けて身体が不調になり、特に暑い夏は心臓がドキドキして、日にせいぜい2000歩程度しか歩けなくなった。
このところ気温が低くなったのと薬のおかげで、やっと日に4〜5000歩ほどは歩けるようになってきたのが何よりも嬉しい。
歩くことこそが最善の健康法であると、つくづく痛感させられている昨今。
マイカー頼みの人は、少し考えを変えた方が良いように思いますよ‥‥。