2014年04月10日

ユウキ邸 (習志野市) の冬期温湿度データが揃う  (6)


ユウキ邸 (千葉・習志野市) の断熱工事やダクト工事の模様は、2013年の8月23日の第1回から、9月4日の第2回、9月15日の第3回、9月25日の第4回、9月30日の第5回と続けて紹介してきました。
そして、2013年の年末の29日に、入居1ヶ月たったユウキさんから夜中の1時に、デシカを使用してみた感想と問題点などについて書き込みが、ネットフォーラムにありました。
私も意見を書いて、延べ13時間‥‥A4でプリントアウトすると6ページにもおよぶ議論をしています。
しかし、その議論は必ずしもバックデータに基づいたものではなく、基本的には感想の延長線上でしかなかった。

幸い、昨年12月末からダイキンがユウキ邸のデータをとってくれ、ユウキさんから分かりやすく加工したデータを、送付いただきました。 
それは、毎日の室外の温湿度をはじめとして、室内はリターンダクト内、リビング、洗面脱衣室、2階寝室、書斎、床下などの温湿度や空調機とデシカの使用電気量を月別に網羅したもので、膨大な量になります。 
これらをすべて公開するわけにはゆきません。 使用電気量は別にして、室内外の温湿度の推移に関しては2月の1階のリビングとリターン・エアのみにとどめます。
それでも、ユウキ邸の冬期の実態報告と検討は2回に及びます。 そして、家庭用デシカとセントラル空調換気の冬期の問題点を俎上に載せたいと考えます。

さて、改めてユウキ邸の広さとか部位別のU値とかQ値を確認しておきます。
私は、施主のユウキさんから初期のプランづくりについての相談は受けたが、最終的なプラン並びに仕様については、施主とHOME建設で決められたので、詳しい内容は知らない。
また、工事のチェックを依頼されたわけではなく、断熱工事とセントラル空調並びにデシカによる換気システムに関心があったので、現場へフリーパスで出入りを許されただけ。 したがって、1/50の図面も預かっておらず、建築面積や換気に必要な体積についても定かではない。
施主のユウキさんによると、延べ床面積は129.58u (39.2坪) で、吹抜け空間は7.54u (2.28坪) だという。 実質137.12u (41.48) 坪前後の住宅。

この住宅の断熱面での最大の特徴は、壁と屋根面にアイシネン100ミリの充填断熱をやった上に、KMブラケットを使って壁に30キロのロックウール外断熱100ミリを施工し、屋根には200ミリのロックウールを外断熱として施工している点。
このため、ユウキ氏の計算では壁の熱貫流率 (U値) ば0.19ワットで、屋根のU値は0.129ワットという。 なかなかのもの。
そして、基礎断熱として防蟻処理したスタイロフォームAT50ミリと、内側の土間床に幅900ミリの150ミリのアイシネンを施工し、外周の内部の立ち上りにも150ミリのアイシネンを施工している。 このため、基礎のU値は0.173ワットだという。
そして、内地では初めてというPVCのトリプルサッシを採用。 シャノンのトリプルUという製品で、U値は1.13ワット。 玄関ドアはガデリウス社の0.53ワットという優れた木製ドア。
しかも、外皮総面積に対する開口部比率は16.5%と低い。
こうしたこともあって、熱損失係数 (Q値) は、札幌市のQ値計算ソフトで計算すると0.8ワットという優れた数値が得られる。 私が提唱している内地ではもっともすぐれたQ値に該当にする住宅と言ってよい。
だから現場へ足を運び、その詳細を伝えた次第。
なお、ユウキ氏は低炭素認定住宅が求めている 「外皮平均熱貫流率」 も計算している。

さて、トリプルサッシを使って、アイシネンの充填断熱+100ミリのロックウール壁断熱と、+200ミリのロックウール屋根断熱。 
気密性能 (C値) は0.2cu/uと超高気密。
そして、単相200で5kWのセントラル空調機が1台で、デシカ換気システムで、初年度ののデータとしてどのようなものが得られたのか ?
これは、大変興味深いものがある。
(頂いた原稿をスキャンし、データ化してパソコンに取組む機能が故障しているため、写真によるものを採用したので、見難い点があるのはご容赦)

外気温湿度.JPG

まず、2月の外気温度と外気湿度。
青い線が外気温度で、単位は℃。
これは 図を見れば一目のように、月初と月末は15℃を超えた日が5日もあった。 とくに25日は最高気温が23℃を超えている。
しかし、今年は寒い日が結構多く、68%が10℃以下の日となっている。 とくに8日は最高温度が2℃程度と寒かったことが良く分かる。

一方、赤の線は外気の絶対湿度で、単位はグラム。
これも一目のように5グラム以下の日が75%を占め、3グラム以下の日が月の半分を占めている。
この3グラムの絶対湿度で室温を22℃にすると、相対湿度は20%となり、ノドがカラカラの状態になるだけではなく、ドア枠のケーシングが口を開き、クロスや塗り壁の入隅や出隅に亀裂が入ってしまう。 どうしても加湿が必要になってくる。

1階居間.JPG

外部の温湿度がこのように極端に変化しているのに対して、ユウキ邸の内部はどうであったか。
上の図は、2月の1階リビングの状態。
赤い線がリビングの相対湿度。
40%を切っている日もあるが、ほとんどが40〜45%の中に収まっている。
ただし、トリプルサッシを使って50%の相対湿度を狙っていたユウキ氏にとっては、この相対湿度はかなり不満。
これは、内地ではトリプルサッシの採用はまだ例外中の例外。 よくてペアガラス。
そのペアガラスが、相対湿度が45%を超えると、北側の窓などに結露が生じてしまう。 このため、住宅用のデシカは相対湿度が45%を超えないように、ダイキンの方で特殊な制御方式を施しているらしい。 この方面に明るいユウキ氏だが、ダイキンの制御方式を突破することはかなり困難な様子。
なお、このグラフで25日の昼に相対湿度がグンと下がり、瞬間的に20%を切っていることが目につくが、この日はデシカとエアコンを一時停止して切替え調節をしたことが原因。 

そして、青の濃い線が室温で、青の薄い線が絶対湿度。
この中で、何と言っても注目されるのが、濃い青の室温。 
22℃の線上でわずかに上下しているだけ。 つまり、どんなに外が寒かろうが、暖かかろうが、室温は22℃前後で収まっている。
そして、どの部屋へ行っても温度差は1℃以内。 この温度の均一性こそがセントラル空調システムの最大の利点だとユウキ氏は強調している。 
つまり、うっかりうたた寝しても風邪を引く心配がない。
設定温度は21℃にしているが、壁などの素材に蓄熱されて、22〜23℃の範囲になってしまう。 設定温度を22℃にしたら、実質24〜25℃となり暑く感じて21℃に戻したと言う。 サッシがトリプルだと窓際が特別寒く感じないので、21℃の設定温度で十分だと言う。
それに、今までのように風が直接身体に当たることがないので、輻射暖房のように快適感がある。 これが、夏期になると、さらに威力を増すであろう。

一番下の薄い青色の絶対湿度。 ユウキ氏は8グラムを目指しているが、7グラム平均で上下している。 これをどのようにしたら8グラムに出来るかが課題。

リターンエア.JPG

さて、ついでに排気ダクトに取付られたリターン・エアの図を見てもらいたい。
まず相対湿度が50%前後と、リビングに比べて5〜8%高いことが目に着く。 これは、床下の湿度がリターン・エアーに合流しているためと考えている。 そして、一日に一度、相対湿度が70%近くなり、絶対湿度が12グラムまで上がっているのは、入浴のために起こっている現象。 
ただ、この特殊な現象はリターン・エアーと洗面脱衣所だけに限られ、他の部屋には影響していない。 もちろん、ダクト内に結露が生じるという現象も起こっていない。 一時的な70〜80%という湿度は、24時間連続運転しているので、問題にする必要がないと判断してよい。


さて、このように室内の温度は全く問題なく、トリプルサッシを採用しているので加湿が5%ほど低いのが気になるだけ。 快適性は間違いなくクリアー。
問題は、電気代。
ユウキ邸の空調機のデータをとる機械が、1月の中旬から2月の初旬まで故障して機能を停止してしまった。 このため、冬期の電気代について正しいデータが得られていない。
しかし、ユウキ氏はいろんなデータから勘案して、暖房・換気に使われた電気量は次のようだったと推定している。
        デシカ換気     セントラル空調      合  計
12月       108kWh        408kWh       516kWh
1月       130kWh        412kWh       542kWh       
2月       106kWh        357kWh       463kWh      
3月        90kWh         274kWh       364kWh

さて、原発停止で電気代が上がり、さらに消費税で3%値上がりした現時点で、この電気代をどのように捉えるべきかについては、次回に譲りたい。    







posted by uno2013 at 07:11| Comment(0) | Q値0.8W以上の住宅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月25日

絶対湿度を無視すれば窓に結露が‥‥さすけ邸の3つの誤解


消費者のMさんから長文のメールを頂いた。
それは、「一条工務店で建てるスマートハウス」 というブログで、2月17日の 「ハニカムシェードを閉めたらカビが生えた」 という記事。 その解決法の中で、一条を悪者に仕立てているのはおかしい。 unoさんはこのブログを読んでどのように感じられるか‥‥という内容。 もちろんMさんの長文の意見も添えられていた。

私が完成間際の 「さすけ邸」 を訪れたのは2012年の9月。 約1年半前のこと。 
標準的な i-smart だったが、いろんな測定用の配線がなされていたので、温湿度などのデータを、私を含めて各研究機関に送っていただけるだろうと勝手に考え、楽しみにしていた。 しかし、音沙汰なし。 このため、さすけ邸のことはすっかり忘れていた。
http://ameblo.jp/ismart/entry-11770962000.html

このブログは、プリントするとなんと10ページにも及ぶ大変な力作。
しかし、「ハニカムシェードを閉めたらカビが生えてきた」 と今ごろ驚いているのには、私の方がびっくり。 カビはともあれ 昨年の段階で結露問題に気付いていないかったのが不思議。設定温度が25℃と高かったので、相対湿度が低すぎる過乾燥状態が続いていたのかも知れない。

というのは、R-2000住宅を手掛けた20数年前にダイキンが除加湿機能付きのセントラル空調換気システムを開発してくれた。
その当時、採用していたのは透湿膜加湿機。
正直言って、この透湿膜を2つとか3つ並べれば、いくらでも加湿出来る。
ところが、ダイキンは加湿機は1つしかつけてくれなかった。
そして、R-2000住宅の紹介に先だって、カナダ大使館は ASHRAE (アシュレ・全米冷凍空調学会) の 「相対湿度と微生物などとの相関関係」 という下記のグラフを提示してくれた。 
このグラフは 私は30回以上も使っており、手垢まみれになっているので 今更ながらと気が引けるもの。
つまり、相対湿度を40〜60%の快適ゾーンに維持することが出来れば、それこそ素晴らしい住環境になる。 「住宅に関連企業は、この相対湿度に近付けることを大目標にすべし !」 とは誰でも知っているスローガン。
もちろん、一条工務店の開発担当者は熟知。 理想として掲げているのは正しい。

ASHRAEダニカビ.JPG
 
しかし、相対湿度を60%に上げると、冬期は結露が生じてカビが生える原因に。
このため、かなり大きな家でもダイキンは透湿膜加湿機は1つしか付けてはくれなかった。
当時はまだペアサッシは普及しておらず、シングルガラスでは室温が20℃でも 相対湿度が40%は勿論のこと外気温度によっては30%でも結露してしまう。
しかし、R-2000住宅の最低条件はペアサッシの採用。 
それでもダイキンはクレーム処理が怖いので、透湿膜加湿機の増設は認めてくれなかった。

それが、デシカの場合にも同じ理由で引継がれている。 痛いほど理由が納得出来る。

S邸のサッシはペアだが、真空断熱処理が行われていてU値が1.3W。 22℃で相対湿度が45%であっても、障子の入った和室のサッシには結露が生じない。
結露が生じるのはハニカムシェードだけの占有的な現象ではない。 
何度も言うが、紙障子の場合でも、厚地のカーテンの場合でも、精度の低いインナーサッシの場合でも、コールド・ドラフト現象は起こる。
このため、デシカはかなり高加湿が可能なはずだが、絶対湿度を7〜7.5グラム程度に抑制しているようだ。
これは、23℃だと相対湿度は40〜43%となる。
Sさんからは、「なんとか45%以上にならないか」 と言っているが、ダイキンの技術者の返事は、「設定温度を22℃にして頂けると、45%になります」 とつれない。 
これが、ビル用デシカの 現時点での設定湿度の限界らしい。

すでにネット・フォーラムで書いたことだが、「一条工務店の i-smart の既入居者で、設定温度と相対湿度を教えて欲しい」 と書いたら、2人の方からメールを頂いた。
1人は設定温度は23℃で、相対湿度は35%。 もう一人は設定温度は25℃で、相対湿度は30%というところ。 さすけ邸と酷似。
この場合の絶対湿度は約6グラム。
これは、どこまでも私の推論にすぎないが、ダイキンにOEM発注していたロスガード90の場合は、住む人数が標準で、やたらに鍋料理をしない家庭にあっては、6グラムという絶対湿度が標準なのではなかろうか。
この場合だと、東京以西の住宅の場合は、よほど外気が低温の場合や高地でないかぎり、ハニカムシェードを降ろしていても結露はしないはず。
これがMAXに変わり、絶対湿度が仮に7グラム以上になった場合には、ハニカムシェードの下部を10センチ程度開けないと、結露が起こるかも知れない。

しかし、結露が生じたからといって、必ずしもカビが生えるとは限らない。
上記のASHRAEの図を見てもらえば分かるように、カビが生えるのは相対湿度が60%を超えてから初めて起こる現象。
さすけ邸では、簡易加湿器を買ってきて、室温を25℃という高温に設定し、室内の相対湿度を45%以上にあげた。 つまり、今までの6グラムの生活から50%も湿度がアップした9グラムの生活に一変。
そのため、ハニカムシェードの裏では相対湿度が60%を超え、カビが発生した。
このカビの発生を一条工務店の責任にするには、「簡易加湿器でいくら加湿しても絶対にカビが生えません」 と一条工務店が何かに書いていない限り、法的に争っても勝ち目はない。
負ける喧嘩はしない方が利口。

そして、サッシの結露現象を防ぐ最良の解決法としては、ハニカムシェードをイジルのではなく、トリプルサッシの採用。 
これだと、外気温度が−9℃になる旭川でも設定温度が22℃で、相対湿度が45%であっても、ハニカムシェードの下では結露はしていなかった。 今月の1日に、その事実を発見したばかり‥‥。
この場合の絶対湿度は7〜7.5グラム。
おそらく東京以西の太平洋側の平地であれば、22℃の設定温度であれば、絶対湿度が8.2グラムで相対湿度が50%であっても、ハニカムシェードの下のトリプルサッシには結露がないはず。

これから住宅を建てる者は、結露が嫌だったらトリプルサッシを選べばよい。
しかし、すでに i-smart などでペアサッシを選んだ者は、どうしたらよいか ?
私の答えは簡単。 
ドイツの多くの人々のように、長袖のシャツを着て、設定温度を20〜21℃で生活すればよい。
そうすれば、7グラム以下だから、東京以西ではハニカムシェード+ペアサッシでも結露の心配が少なく、窓に近寄ってもそれほど寒いとは感じないはず。
太陽光で、余分な電気代が得られるからといって、25℃の設定温度でカビを生やしているのは正に自業自得。 勝手にやっておれば、と言うしかない。
日本政府が言っているのは、「18℃で過ごしましょう」 だった。

いずれにしろ、結露を問題にする場合は、相対湿度で議論するよりは絶対湿度で話した方が分かりやすい。 私は3年前から、「冬期は8グラム、夏期は10グラムという絶対湿度を如何にして達成するか」 を問うている。
是非、絶対湿度で考える癖をつけていただきたい。
それと、私の記憶に間違いがなければ、シャノンはペアサッシ+ハニカムサーモでU値が1.0W程度と計算していたが、一条工務店は1.3Wで計算していると聞いている。 22℃での生活ならそれでよかろうが、25℃で簡易加湿器の生活では1.4〜1.5Wにすべきだろう。

お断りしておくが、私の考えは多面的な実験の裏付けがないので、どこまでも参考意見として捉えてほしい。
posted by uno2013 at 08:07| Comment(0) | Q値0.8W以上の住宅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月15日

旭川の一条工務店・Q値0.6Wのトリプルサッシでの宿泊体験記 (下)


もう一度確認しておきたい。
旭川のQ値0.6Wのトリプルサッシの体験棟で、私が宿泊した主寝室の朝の5時の室温は22℃だった。
多分、外気温度は−9℃で、内外の温度差は31℃。
そして、外壁 (推定U値は0.12W) の室内側の表面温度は21℃で、トリプルガラス+ダブルハニカムシード+厚地のカーテンの表面温度も21℃。 したがって、私はパンツ一枚のはしたない格好だったが、極めて快適。
しかし、厚地のカーテンのないトリプルガラス+ダブルハニカムシードのガラスドア (推定U値は0.7W) の中間部の表面温度は19℃で、下部は18℃だった。 十数センチの空気層がそれなりに効いてはいたが、この前に立っと若干寒く感じた。 
このガラス戸の幅は70センチ程度。 したがって、少し離れれば全く影響がなく、22℃の室温にまぎれてしまう。

ところが2年前、東京・杉並のS邸では、外気温が7℃で、室温が22℃ (内外の温度差15℃) の時に、上着を着ていたのたが少し寒く感じた。 S邸のサッシはペアで、U値は1.3W。 ガラスの中間部の温度は20℃、PVCの温度は18℃だった。 つまり、室温は22℃でも窓は1620と大きく、窓際は20℃で 2℃ほど温度が低いので、窓辺に近寄ると寒く感じた。
つまり、部屋中央の机上に置いてある温度計の室温が22℃であっても、ペアサッシだと コールドドラフト現象によってサッシ付近は寒い。 
そういった意味では、トリプルサッシ+ダブルハニカムシード+厚地のカーテンは、−9℃という外気温でも寒さを全然感じさせなかった。 このトリプルサッシの威力は再確認しておきたい。
それと、相対湿度の高低が、温かさとか快適性に関連する。

バンブーさんの質問にもあったように、問題は相対湿度。
ご案内の通り、全熱交は潜熱も回収してくれるので冬期は高湿で、夏期は多くの湿度を排除してくれるのではないかと、ど素人は早とちりしてしまった。
一条の許可を得て、茨城のY.S邸と杉並のS邸のセントラル空調換気システムに、ベンティエール (ロスガード90) を採用してみた。 もちろんトイレ、浴室、台所から24時間連続排気をするので、排気ダクトに光触媒機能を設けて‥‥。
その結果、Y.S邸では冬期22〜23℃で生活すると、なんとか40%の相対湿度が得られるというデータが得られた。 絶対湿度は7グラム弱。 冬期は浴室からの24時間連続排気が物を言っている。

しかし、一条工務店は、トイレと浴室は個別間欠運転。 暖気や冷気をそのまま捨てている。
このため、同社の90%という熱回収率に、hiroさんと私は早くから疑問を呈してきた。 もちろんこれは一条だけの問題ではなく、LIXILなど全ての全熱交に対する疑問。 ただし、ガスバリア性透湿膜の機能が本当だとするならば、別次元の話になる‥‥。 
そして、初期の i-cube の入居者約10人の方から、冬期は加湿が足りないので、浴槽の真空断熱の蓋をとり、入口のドアを開けて湿気を室内へ取り入れているという話を聞いた。 
現在はかなり改善されていると思うが、冬期のロスガード90では内部溌湿を考慮しても相対湿度は30〜35%が限界ではなかろうか。 
i-cube や i-smart の入居者の方から、実際のデータを教えて頂ければ幸甚。 

さて、夜帰ってきて体験室に入った時、相対湿度は25%だったのに、わずか30分間で30%になったことに疑問を抱いたのは事実。
そして、朝の5時の室温が22℃で、相対湿度が45%だったのは間違いのない事実。 
しかし、ロスガード90だけでは絶対に到達が不可能な数値。
一条工務店の案内者は、私に不快な思いをさせまいと、1階と2階の簡易加湿器にたっぷり水を補給して加湿してくれていた。 私の体験室のドアは閉まっていたが、下部がアンダーカットされており、そこから10%近い湿度が流入してきたものと考えられる。
しかし、この45%の相対湿度は、ダブルハニカムシェードに被われたトリプルサッシの結露状況を調査する私の目的にはバッチリで、絶好のチャンスを与えてくれた。
つまり、絶対湿度が7.5グラムであれば、室温が22℃以下だと、外気が−9℃という厳しい条件下にあっても、ダブルハニカムシードに被われたトリプルサッシには結露が発生しない‥‥という新しい発見が出来た。 これは、嬉しい発見。
この相対湿度が 同じ45%であっても、23℃の8グラムや 25℃の9グラムであれば、絶対的に結露が発生する。 
したがって、「外気温が−10℃になる旭川でトリプルサッシの結露を防ぐには、絶対湿度を7グラム以下で生活すべし」 というのが、私が得た2番目の仮説。

一条旭川和室3.JPG

上の写真は、1階のリビングの隣の和室。 南側に大きな引違い窓。 
隣のリビングの朝の床暖房温度は25℃で、天井が23℃。
1階には温湿度計がなかったので明言は出来ないが、室温が23℃で相対湿度が50%前後ではなかったかと推測する。 絶対湿度は 8.5〜8.8 グラム程度‥‥。 
つまり 7.0〜7.5 グラムを遥かに超えていた。 
このため、和室の引違いサッシには写真下のように見事なまでの結露。 
(なお、東京周辺でのハニカムシェード有無によるペアサッシの結露状況は、2010年の8月10〜20日の上、中、下を参照にされたし)  

一条旭川1F結露11.JPG

そして、この旭川体験棟には、もう1つ特筆すべき技術が隠されていた。 それはアースチューブを標準仕様として採用していたこと。 
残念ながらその写真を入手するのを忘れてしまった。
昨年の1月中旬から2月の中旬にかけて、帯広で深さ1.75メートル、長さ15メートルのアースチューブを埋めてデーターをとっている。
外気温度はおおよそ−15℃〜2℃ぐらい。 温度交換は3℃〜10℃程度というところ。
つまり、スティーベル社などは結露を起こして 北海道から敗退を余儀なくされたが、ロスガード90は、独自の考案 (ドイツの真似ではあるが‥‥) で見事なまでに、安い価格で全熱交の結露を防止している。

一条旭川分配器12.JPG

そして、ダイキンのベンティエールと違う点は、ダイキンは住宅用の需要が少ないために独自の分配器を開発していないが、一条工務店は某メーカーの協力を得て、m3単位で風量が調節出来る写真上の分配器を、独自に開発している。 しかも、ロスガード90を含めて、3尺角の押し入れに収納出来るように工夫が‥‥。
これには頭が下がる。
こうしたアースチューブ込みで、トリプルサッシで、Q値が0.6Wの40坪の平均販売坪単価は、いくらぐらいだと思いますか ?

私は、浴室、トイレ、台所、ペット室、シューズルームなどのダーディゾーンから24時間連排気をしていない全熱交は、絶対に採用しないことにしている。
また、全熱交は、夏期の潜熱まで除湿しょうと欲張っているため、相対湿度が高すぎて、決して快適なシステムにはなり得ない。 このことは、Y.S邸とS邸で 嫌と言うほど知らされた。
日本の夏の高温多湿は、熱交換機で解決出来るほどやわいものではない。 湿度は除湿機でないと解決力を持っていない。
さらには、OAとEAが2メートル以上離れているどころか、縦に並んでいる。 これは、ナショナルや三菱電などでも犯している犯罪行為ではなかろうか‥‥。

したがって、一条工務店とは同じ土俵で 絶対に喧嘩はしないと決めている。 
除加湿機能を持った、どこまでも健康に配慮したセントラル空調換気システム派として戦ってゆくつもり。
したがって、一条工務店のアースチューブ込みの標準価格を聞いて怖いとは思ったが、十分に戦えるとも思った。
しかし、そういった特殊な武器と戦略を持たない地場ビルダーやメーカーにとっては一条工務店は本当に怖い存在に。
なにしろ、強力な性能と価格で消費者の心をガッチリ掴み、惹きつけている。 ますますもって目の上のタンコブ的な厄介な存在になってゆく‥‥。

ネット時代の消費者は非常に賢明で、他社の営業マンなどの単なる誹謗や中傷には 決して惑わされない。
そのことだけは、今から十二分に覚悟しておいた方がよい。




posted by uno2013 at 11:46| Comment(0) | Q値0.8W以上の住宅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

広告


この広告は60日以上更新がないブログに表示がされております。

以下のいずれかの方法で非表示にすることが可能です。

・記事の投稿、編集をおこなう
・マイブログの【設定】 > 【広告設定】 より、「60日間更新が無い場合」 の 「広告を表示しない」にチェックを入れて保存する。


×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。