2014年12月15日

エコプロダクツ2014で目に付いたいくつかの新商品



エコプロダクツというと、なによりも目につくのがエコカー。
トヨタは15日の発売を前に、燃料電池車 「ミライ」 を展示していただけではなく、公道での初の試乗用としてミライを提供。 長い行列が出来ていた。

ミライ.JPG

これに対して、ホンダも燃料電池車の最新作を公開。 それだけでなく、車で発電した電気を家庭に送る装置も展示していた。

ホンダ.JPG

この外で注目されたのは、ヨコハマ 「チョイモビ」 システム。 これは月1000円の会費を払うと50分まで下写真の小型車が無料で使えるほか、50分以降は1分毎に20円払えば利用出来るというもの。
利用出来るステーションは、東神奈川駅エリア2ヶ所、横浜駅西口エリア7ヶ所、横浜駅東口エリア3ヶ所、みなとみらい駅エリア10ヶ所、桜木町・戸部駅エリア5ヶ所、馬車道エリア7ヶ所、日大駅エリア2ヶ所、元町・中華街エリア3ヶ所、関内駅・日ノで町エリア10ヶ所、石川駅エリア3ヶ所、山手・本牧・三景渓園エリア6ヶ所と53ヶ所あり、庶民の足として定着しているもの。

チョイモビ.JPG

この外では、パナソニックの光触媒で空気ではなく水を浄化する装置や、旭化成の殺菌効果を持った深紫外線を出すLEDなどが注目された。

一方、環境省は温暖化防止として、平成26年度の環境大臣賞として下記の技術を表彰している。
技術開発・製品化部門として7件。
●大阪ガスのエネルギー創出型排水処理の開発。 これは、従来は焼却されていた有機物を含む排水を、触媒を用いて液相処理するとともに、有機物をメタンガスに転換してエネルギーとして取り出すプロセスを開発したもの。
●KFT社の光冷暖房システム。 先にネットフォーラムで紹介したものだが、環境大臣賞を受賞しているとは知らなかった。 会場に展示しているかと探してみたが、残念ながら発見することは出来なかった。
●中国電力・鹿島建設・電化工業のCO2をゼロに出来るコンクリート「CO2-SUICOM」の開発。
コンクリートがCO2に反応することに着目し、コンクリート内にCO2を固定・貯留するもの。 道路用に利用されるコンクリート160万m3を本製品に置き換えると年に50万トンのCO2が削減可能。
●中国塗料の、船底防汚染料の開発で船舶の燃費向上。
●東芝テックの高齢者、単身世帯用の最小梱包用画像処理式POSシステムの開発。
●ブリジストンの次世代エコタイヤの開発。
●マツダの新世代技術「SKYアクティブ・テクノロジー」の開発。

また、対策技術先進導入部門として、下記の3件。
●NSスチレンモノマーの大分石油化学コンビナート4プラント連携による省エネ
●三建設備の、つくばみらい技術センターにおける風と太陽と地中熱を利用したゼロ・エネルギー化を目指した改修工事
●大成建設の、新宿におけるゼロ・エネルギーの実証棟の建設。
こうした 環境大臣賞を受賞した技術の出展がないかと探したが、1人では見つけることが出来なかった。

住宅では、ダイワハウス、セキスイハイム、旭化成、スウェーデンハウスが出展していたが、見るべきものはなし。

サッシでは、YKKがトリプル樹脂サッシ (APW 430) と防火樹脂サッシ (APW 330) を出展。
サッシの種類は、引違いがなくて、タテ辷り出し窓と FIXとタテ辷り出し窓の連窓のみ。 ただし、2270と2070のテラス窓が用意されている。
トリプルガラスの内外の2枚の内側ダブルのLow-E膜がコーティングされており、アルゴンガスもダブルに入っている。
これで、JIS A 4710:2004に準じた社内試験の結果では、U値が0.91Wで、日射取得率は0.46。 どこまでも社内試験。 しかし、樹脂サッシの0812で ビルダー渡し価格で5万円を切っていることは注目に値する。
一方、防火樹脂サッシは、現時点では網入りのペアのみ。 このためU値は1.95W (JIS A 2102:2011に準じて解析したもの) で、日射取得率は0.45。
同社以外に、3社がサッシを展示していたが、いずれもU値が低すぎて対象外。
また、除加湿や換気に関しては、見るべきものがなかった。

このほかで目にとまったものと言うと、竹中工務店の集成材による大断面柱の不燃構造。
ご案内のように、大断面木構造は、表面2.5センチば燃える。 しかし、2.5センチの炭化層が出来ると、それ以上は炭化層のために酸素が供給されないので、大断面木造は燃えて倒壊するということはないと言われてきた。
ところが、竹中工務店では、念には念を入れろということで、燃え代層の部分に、モルタルの燃え止まり層を設けて、熱を吸収することで完全に荷重支持層を保護している。
本当にこうした燃え止まり層が必要かどうかは議論があるところ。 しかし、竹中工務店では、こうした柱を用いてもRC造に比べるとコストはリーズナブルだとしている。
また、横架材との結合には大断面の金物を用意しており、6階建の中層ビルなどは軽くこなせるとしている。

竹中工務店.JPG

もう1つ驚いた展示があった。
それは、日本建設業連合会の 「生物の多様性 保全と持続可能な利用の実践」 という かなり大きなブースへの出展。
テーマは、@森の生物との共生 A緑の自然の再生 B水辺環境の創設 C生息環境を守る D水辺環境の再生 E緑のネットワーク化 F街に自然を創る G海辺の生物との共生 H海辺の自然を守る、ということだけを展示している。 土建屋さん的な印象は一切なし。
なんだか肩すかしを喰ったような、嬉しいような、変な気分にさせられた。

建設業連合.JPG

なお、会場内でいくつかのセミナーが開催されていたが、テーマが変わり映えしなく、林業問題には未練があったが、今回は聞かずに帰ってきました。


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2014年11月15日

断熱材・サッシのトップランナー方式とアジアの住宅事情



昨日まで、ジャパン・ホームビルデング・ショー2014年が開催されていた。
すでに報告したように、展示されていた建材類では、これはという目新しいものはなかった。 一番期待していたのはLIXILの高性能樹脂サッシ。 だが、同社の開発は大幅に遅れており、今後においてもそれほど期待できないのではないか、と考えさせられた。 
同社は水回り関係では派手なM&Aを繰り返して、必要以上に世の中の注目を集めている。 だが円安で全体に資材が高騰しており、それほど魅力的な商品群が見られない。 
藤森社長が自賛するほど、同社の内容が優れてきたとは考えられない。
同社の母体は、どこまでもトステム。 
それなのに、ことサッシに関してこの10年間に、世界をアッと言わせた商品は1つも開発されてきていない。
「グローバルな人材の育成」 という勇ましい掛け声は聞こえるが、ドイツを上回る高性能な樹脂サッシは開発されてこなかった。 もっぱらガラスメーカーの開発力にオンブしてきただけではなかったか‥‥。
これでは、潮田健次郎前会長が、草葉の陰で泣いているだろう。
樹脂サッシで世界をアッといわせないかぎり、LIXILは決して期待したほどの会社でないと言うことになる。
ともかく、今年のジャパン・ホームビルデング・ショーをつまらないものにした最大の責任は、LIXILにあった。

展示物がつまらなかったので、資源エネルギー庁省エネ対策課長辻本圭助氏の 「省エネ政策の展望」 と矢野経済研究所の佐藤聰彦生活情報室長の 「アジアの住宅・建材の展望」 という話を聞いた。 
辻本氏の講演は基調講演というので、別棟の会議場が用意されているものと思ったが、展示会場の中を区切っただけの狭くて音量効果が悪い会場。 したがって、話が聞きとれにくく、内容的にもつまらなかった。

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まず、産業部門や運輸部門でのエネルギーはこの20年間で抑えられてきているが、民生部門だけが2.4倍に伸びている。「この民生部門の伸びをどう抑え込むかがポイントだ」 という語り口から氏の話が始まった。
そして、2013年から断熱材でのトップランナー方式が始まった。
トップランナー方式というのは、自動車とエアコンから始まって、かなりの高性能仕様を明示して、産業界がこの性能に近付けるようにしたどこまでも努力目標。 決して強制力を持った目標ではなかったが、経産省の仕様をクリアーすべく産業界が努力し、大きな成果を上げてきた。
この自動車とエアコンのトップランナー方式に自信を得た経産省は、その後あらゆる産業界にこのトップランナー方式を援用して、既に38業種にも及んでいる。
例を上げると、テープレコーダー、複写機、電子計算機、冷蔵庫、ストーブ、ガス炊飯器、暖房便座、変圧器、電子レンジ、DVDレコーダー、複合機、プリンター、ヒートポンプ給湯機、LED照明。 そして39番目として指定されたのが断熱材。
しかし、断熱材と言っても種類が多い。 経産省がトップランナー方式に採用したのはガラス繊維、ロックウール、押出しポリスチレンフォームの3種類だけ。 
この断熱材のトップランナー方式がどれほど効果をあげているか‥‥については、産業界から反応を聞いたことがない。
そして、今年度は40番目として加えられるのが樹脂サッシのペアガラス。
「樹脂サッシのトリプルが話題を呼んでいる時に、いまさらペアガラスてもあるまい」 という気がするのだが、辻本課長は、「これこそ、民生部門立て直しのホープ」 と言わぬばかりの力の入れ具合。

これと併行して、経産省が進めているのが大手プレハブメーカーを対象とした補助金政策。
1棟350万円を上限に、毎年1500億円もの税金をムダ使いしている。
しかし、辻本課長は 「善政を行っている」 としか考えていない。 そして、ゼロ・エネルギー住宅にも税金を投入しようと考えている。
こうした税金で助かるのは大手のプレハブメーカーのみ。
あんなに断熱性能が低く、トップランナーでもQ値が1.9W。 私に言わせるとQ値が1.0W以上でないと世界の常識から言って高断熱、高性能住宅とは言わない。
そして、世界の常識では気密性能のC値は0.5cu/u以上。 日本の鉄骨プレハブのように2.5cu/uのものは、絶対に高性能住宅とは言わない。 そんな、ザルのような住宅にカネを注ぎ込んでいるから、民生部門のエネルギー消費が2.4倍にもなってしまうのだ!
1500億円の税金は、プレハブメーカー育成のためのものであって、消費者にとっては何一つ役にたっていない。 そして、HEMSなどにムダなカネを投入し、「見入る化」 などと騒いでいる。
そして、2020年の標準的な新築住宅はゼロエネ住宅にしたいと言う。

これは、国交省に大きな責任があるが、お先棒を担いでニタついている経産省や資源エネルギー庁も悪い。 こんな補助金制度は全廃して、もっと消費者のためになるパッシブハウスに準じる制度の創設を、真剣に考えてもらいたい。
正直言って、これほどガッカリさせられた講演会はない。

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これにもまして、ガッカリさせられたのが矢野経済の佐藤氏の話。
氏の話は、日本の経験から言って1万ドル/人にならないと、本格的な住宅産業は起こらないという。 つまり富裕層とアッパーミドル層が増えない限り、住宅産業も建材産業も成立しないということになる。
中国の富裕層は2015年で3億人。
韓国は2500万人。
台湾は1300万人。
ベトナムは富裕層135万人で、アッパーミドル層が450万人。
タイは450万人で、アッパーミドル層が1700万人。
マレーシアは1500万人と1000万人。
インドネシアは1250万人と6200万人。

そして、アジア全体では2013年で471万戸で、100兆円の規模だという。建材では415兆円規模。
このうち、中国が80%を占めているという。
その中国は、着工面積から見て着工戸数は400万戸だと佐藤氏はいう。
中国の平均規模を大きく捉えている。 私の知っている数字は900万戸で95%は中高層マンション需要。 郊外には、ほんの一部低層木造のセカンドハウス需要が増えてきていると聞くが、中国で需要として拡大しているのは富裕層の2戸目のマンション需要。
したがって、佐藤氏の意見にしたがって中国市場を狙うとしたら、大変な目にあうだろう。
ハンコックやジャカルタなどには郊外型低層住宅マーケットが存在し、日本の食品メーカーも多く参入しているので、対象をそうしたマーケットに絞るべきかもしれない。
ともかく、佐藤氏の話もマユツバものであった。


posted by uno2013 at 11:08| Comment(0) | 展示会・シンポジウム・講演 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年10月30日

今までの線材から面材への転機を迎えた木質構造の可能性



昨10月29日、新木場タワーで 「CLTは次世代基幹建材ななり得るか」 というセミナーが開催され、さる10月10日には 「オリンピックにつなぐ都市での木づかいシンポ」 が開催された。
2000年に建築基準法が改正され、木質の大型建築物が散見されるようになってきた。
学校建築や地方の役所関係、病院や養護施設などの大型木造建築は、これからますます増えて行くだろう。 それと、東京オリンピックに どこまで木質構造材が使われるか?
ともかく、林野庁がシャカリキになっている普及を図ろうとしている国産の杉を使った CLT (クロス・ラミネーテッド・ティンバーと呼ばれる直交積層板) の将来的な見通しはどうか、というのが昨日のテーマ。
そして、「オリンピック向けにいろんなアイデェアが出されているが、大都市で木質構造材がどんな使われ方をしてゆくのか」 を隈研吾氏などの建築家に語らせたのが10日のシンポジウム。
しかし、このシンポジウムは、マイクと司会が悪くて聞くに堪えず、途中で退散。

問題は、大型建築物というと、ゼネコンと一部の建築家の仕事であり、地場の建築業者とか地場ビルダーは関係ないと考えている業者が多い。 
ヨーロッパやアメリカでは、地場ビルダーが中心になり、新しい技術体系を身につけ、強力な武器として活用を始めている。 それなのに、日本の地場ビルダーは縮んだまま。 このままでは、完全に置いてき放りになる懸念が強い。
私の周辺の地場ビルダーは、ツーバイフォーによる1時間耐火の大型養護老人ホームの建設が、日本各地で、すさまじい勢いで進んでいるのに無関心のまま。 また、CLT に関しても ほとんどが関心を示していない。
ツーバイフォーと同じか、場合によってはそれ以上のビジネスチャンスが転がっているのに、狭い視野にとどまってチャンスを見逃している。
その根本原因は、地場ビルダーが木質構造を正しく理解していいないことにある。
このため、新しいトライを躊躇している。
そういった意味で、昨日の腰原幹雄東大生産技術研教授の 「線材から面材へ‥‥都市木造の可能性」 という基調講演は、大変に示唆に富むものであった。
それと、網野禎昭法大建築教授の 「ヨーロッパの木造建築から学ぶべきこと」 の基調講演にも一部示唆に富むものがあったので、紹介したい。


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写真は 「線材から面材へ」 と基調講演する腰原氏。 会場が暗くて写真が見難いのはご容赦。
氏は、まず日本の木質構造は、全て線材から出来ていたと説く。
いわゆる 「屋根が中心の建築構造」。
確かに、言われてみればその通り。 柱と梁という線材が日本建築の主流であった。
この延長線上に、格子や障子があった。 
細い線材を愛するが故に、火災にも弱かった。
江戸時代は大火の連続。 10年毎ぐらいに全焼。 ところがこの火事に対して、棟梁は何一つ責任を問われなかった。 むしろ「火事と喧嘩は江戸の華」 などと言って美化され、庶民は泣き寝入り。 これが、線材による建築の悪しき歴史。
しかし、この線材も、太い木材が無くなって、集成材やLVLというエンジニアウッドに変わってきた。 しかし、基本的に日本の木造建築は、火災に弱い線材が中心で、今でも建築家の中には不必要なまでに都市建築にも線材を多用している。

この 「線材文化」 に対して、「面材文化」 を持ち込んだのがツーバイフォーの枠組壁工法。
枠組壁工法も、初期はバルーンフレーミングに代表されるように、線材による建築であった。
それが、22ミリとか12ミリという厚い構造用合板の開発によって、ツーバイフォーは床を中心とした面材のプラットフォーム工法に変身した。
つまり、合板の千鳥張りによる床剛性を中心とした「 ダイヤフラム理論」 によって武装されてきた。
木質構造に、初めて面材が登場したのである。
もちろん、集成材やLVLによる100ミリ以内の面材は部分的に採用されていたが、構造材として幅広く登場したのがプラットフォーム工法。
そして、このプラットフォームは、線材の通し柱を不要とし、防火基準を満たせば中層の数階建ての建築も可能にした。
さらに注目すべきは、厚い石膏ボードの誕生させることによって、30分耐火だけではなく1時間耐火やそれ以上の耐火建築物も可能にしてきた。
それどころか、ドライウォール工法の開発で、鏡のようなフラットな面材の美しさを現出している。 ところが、残念なことに日本の研究者や学者先生の中には、このドライウォール工法の美しさや、耐震性並びに防火性について系統的に研究し、壁を面材として普及させるにはドライウォール工法こそが不可欠だと警鐘を鳴らしている人が皆無。
学者でない私などがいくら騒いでも、まともに取上げてもらえない。 是非とも腰原教授などに、音頭取りをお願いしたいところ。

そして、プラットフォーム以外にも、有力な面材として登場してきたのがCLT。
無垢の25ミリ厚の板を合板のように繊維方向を変えて積層する。 中にはピア・ウッドのようにコアに90ミリ以上の厚物のラミナーを使って、170ミリとか300ミリ以上の厚い面材も可能にしている。
このため、プレキャスト・コンクリート (PC版) に変わって、中層の壁や床材としての採用が期待されている。 
そして、PC版よりも遥かに優れているのは、比重がコンクリート版の1/5と軽いこと。 
このため、床材として使っても、壁材は予想以上に細いものでも構造上は大丈夫。
確かに無垢の170ミリ以上の厚ものだと、1時間耐火に十分耐える。 また、蓄熱性能も高く、暖房効果も高い。
それに、壁倍率が軽く7倍が取れるので、従来のホールダウン金物では、構造的に足元がもたない。 このため、CLT の中心部に穴をあける特殊で、強力なホールダウン金物を開発し、採用している。 このため、ある程度の津波や土砂災害には十分対処できるはず。

しかし CLT は、断熱性能の面で206のツーバイフォーには叶わない。
したがって、中層アパート建築などの壁の面材には、206ないしは208を採用し、床用の面材としてCLT を採用するということも考えられる。
ただし、床材として使った場合の防音の問題や、配管・配線の問題、さらに言うならば配ダクト問題などに課題が残っている。
天井の懐を深くすれば解決する問題かもしれないが、コストの問題もからんで一般化するには検討すべき問題も多い。
しかし、 CLT 独自のホールダウン金物が開発済みであり、これからの中層アパート建築などでは不可欠の建材になる可能性が高い。
したがって、地場ビルダーとしても、十二分に検討の価値がある。
以上が、腰原教授の 「線材から面材へ」 という話題を私なりに咀嚼したもの。


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ついで、網野教授の話の中で痛感させられた点。
上がドイツなどでよく見られる木骨土壁造の中層建築。
ヨーロッパは農地の生産性が低いため農地をやたらに宅地化することを犯罪ししたことと、熱を逃がさないために中世からこうした中層建築を建ててきた。 地震がないので土壁構造でも十分に水平力に耐えられる。 だが早くからプラットフォームを採用し、上階への防火を防ぐ工夫を凝らしていることに着目して欲しい。
そして、これからの都市木造建築の場合は、エコと言ってもエコロジーだけでなく、エコノミーも重要な要素だということを先生は強調。
また、CLT の場合は、大きな資本が必要になってくる。 しかし、ヨーロッパでは、10人くらいの地場ビルダーが、地場の木工場と一緒になっていろんな部材の開発をやっており、決して大手に技術的にも負けていない。
そういった地場ビルダーの動きも、これから大いに参考にしてほしい、との弁。


なお、以下は東京オリンピックの競技場や選手村のために、建築家が造ったいろんな木質構造による施設。 当然、線材による提案が多いが、選手村などには面材による提案も多い。
しかし、これ等が全部採用されるということではなく、あくまでも提案として見てほしい。

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posted by uno2013 at 15:15| Comment(0) | 展示会・シンポジウム・講演 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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