2015年10月15日

エコキュートは東電を中心に開発されたもの。デンソーは単なる特許者



10月5日付の、「ユウキ邸の年間空調+デシカ電気代」(中) のなかで、私は 「基本電力である原発を簡単に停止させるわけにはゆかない。 このため、深夜電力の利用が各電力会社の大問題になっていた。 そして、各電力会社の手によってエコキュートが開発され、またたく間に日本全国へ普及を見せた。
しかし、肝心の原発が停止を余儀なくされている現在、原発の深夜電力をあてに開発されたエコキュートに拘るのではなく、ドイツやオーストリアで大発展を見せている 「太陽熱」 の活用に注目すべきではないか、との趣旨の意見を開陳した。

深夜電力の効率的な利用は、まぎれもなく電力メーカーの本音だった。
今から10数年前、三菱総研の電力会社の動きに詳しい某部長より、「unoさん、9電力会社が共同で開発したエコキュートは、深夜電力をうまく活用しているし、COP効率も高い。 したがっていままで大問題にされてきた深夜電力利用問題は、エコキュートの出現により根本的に解決されたと言ってもよい。 あとは如何にしてエコキュートを普及させてゆくかにかかっている。 しかし、9電力会社のPR力にはすごいものがある。 これからは、安心して任せておいてよいのかもしれない」 という内容の電話をいただいた。
そして、その年の暮に開かれた学術会議では、某大学教授より、「深夜電力の利用はエコキュートの開発で何とかメドが立った。 残りは、5月の連休時の電気の有効利用。 これが解決しない限り、効率的な原発電力利用の目途か立ったとは言えない」 と力説していた。
それほど、電力会社が基本電力として採用している原発の、深夜とか連休時の電力利用度は深刻な問題であった。

ところが、このエコキュートの基本特許を取得しているのは、外でもない自動車部品メーカーのデンソー。
同社の特許の存在に気がついた東京電力と(財) 電力中央研究所が、1998年にデンソーに対して共同開発を呼びかけた。 かくて、2003年より電力各社の懸命な努力によって開発されたエコキュートは、電力各社のPR力によって日本全国へ拡がって行った。
ところが、下記のデンソーの 「環境開発物語」 によると、エコキュートはどこまでもデンソーが開発した技術で、「その普及はデンソー1社の努力によるものだ」 ともとれる書込みをしているから、思わず 「ウソだ」 と言いたくなった。
http://www.denso.co.jp/ja/aboutdenso/technology/environment/story/no3/1par.html
私は、どこまでも部外者。 デンソーの努力と快挙に対してケチをつけるつもりは毛頭ない。 しかし、エコキュートが、デンソー1社の努力で開発されたと言う表現には、我慢ができない。 東電をはじめ、各社が 「エコキュート」 という名で統一し、共同でPRした努力を目の前で見てきただけに、その成果をデンソーの1人占めにすることは、絶対に許せない。
もう少し謙虚にならないと、デンソーに対する信用そのものが失われてしまう。

私の友人から、上記のネットの紹介があったことには感謝している。
しかし、デンソーの言い分をそのまま100%信用していることには、反発せざるを得ない。
私の記憶の中には、エコキュートの開発に関しては、デンソーのデの字も出てこない。
特許をデンソーが持っていたことは、今回初めて知った。 だがエコキュートは、東電を中心に電力中央研究所など、全電力会社が命がけで開発したもの。
そして、電力会社の意図を理解して大手メーカー各社が、エコキュートの生産・販売に乗出してくれた。
それほど、電力各社の技術屋さんは、目の色を変えていた。 目の色が変わるほど、電力各社にとっては、深夜電力の活用は火急の大問題だった。

それなのに現在の基本電力は、原発から石油に変わっている。 原発には、かつての面影は残っていない。
たしかに、石油にしたところで、需要に合わせて発電を止めるのは容易なことではない。 しかし、一度火をつけると、未来永劫に発電を続けなければならない原発ほどの厳しいの制約はなくなっている。
このため、深夜電力の利用に関しては、かつてほどシビァーではなくなってきている。
それと、友人が強調しているのは、エコキュートの電気の安さ。
電気温水器の場合はCOPが1.0に対して、エコキュートはCOPは 3.0と3倍。 つまり、電気温水器の1/3の電気料金で済む。
ということは、必ずしも深夜電力だけを対象に考えれば良いエコキュートではなくなってきている、と言うのだ。 昼間でも高い料金の1/3で済むのだから、どしどし使えばよい。 今までのような370リットルとか460リットルというタンクは不要だと言う。
つまり、エコキュートは深夜電力を使うと言う目的から外れて、小型のタンクで、昼間でもどんどん使えば良いという論法。

そこまで、エコキュートが進歩したのであれば喜ぶべきこと。
また、原発の稼働がほぼ0%の日本において、エコキュートの使用は深夜電力に限るというのは、ナンセンスな出来ごとと言わざるを得ない。
しかし、太陽熱温水は、ドイツやオーストリアでは、kWh当り換算で、いくらで入手出来るのであろうか?  そして日本では、いくらかかるのだろうか?
もし、昼間時の電気代の1/3より安くお湯が得られるのであれば、太陽熱も考慮すべき1案ではなかろうか‥‥。
いや、日本のエコキュートの技術は素晴らしく、太陽熱などに振り向いているのはムダだとデータを揃えて説明していただけると、全員がそれに従うはず。
それをやらずに、エコキュートの素晴らしさのみを強調されても、納得出来かねる。

それと、北海道などの厳冬地のことは、残念ながら私には判断出来ないし、発言権が一切ない。



posted by uno2013 at 07:33| Comment(0) | 技術・商品情報 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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