2015年10月05日

ユウキ邸の年間空調+デシカ電気代  ドイツ人はケチくさい (中)



ドイツのパッシブハウス研究所が、「年間の電気代は15kWh/u」 と唱えているので、「ドイツ人は寒い冬を、実際に何℃の室温で生活しているのか?」 を、ドイツの研究者に数年前に質問したことがある。 
ご存知のように、日本の政府関係者は冬期は18℃での生活を求めている。
20年前の話だが、R-2000住宅に住んでいる300家族に冬期の設定温度を聞いたことがある。
その時、18℃で生活している世帯は3世帯しかなかった。 いずれも長袖を着て、セーターを纏っていた。 私は暑がり屋だから 18℃でも平気だったが、ほとんどの家庭は22〜23℃での生活が多かった。 政府の言う通り18℃で生活している家庭は、20年前の高気密・高断熱住宅では1%にすぎなかった。
このため、ドイツでは何℃で生活しているかが知りたくなった‥‥。
私が質問した研究者は、空理空論ではなく実際のデータをとっていて、「ドイツでは20〜21℃での生活が圧倒的に多い。 私自身は20℃で生活しています」 と断言した。
日本よりは、設定温度は2℃程度低かったことを良く記憶している。
「ドイツ人は、徹底したケチン坊だ。 だから、パッシブハウス研究所の15kWh/uでも、平気で受け入れられるのだ」 とその時に感じた。

さて、北海道では、冬期でも家の中では半袖姿で生活してる人が多い。 しかも、相対湿度は20%前後とカラカラ。 鼻が乾いてしょうがない思いをさせられたことは、かつては何度となくあった。
これは、何も北海道に限ったことではなく、スカスカの低気密・低断熱の家に住む人は20℃以下でも我慢している。 しかし、高気密・高断熱住宅で、22〜23℃の温度が簡単に得られるようになると、人々は22〜23℃で生活を始める。
ユウキ邸でも初年の冬は、21〜22℃設定で、実質室温は23℃の生活をしていた。 それ以上の温度は暑いと感じていた。 ところが、次年度は23〜24℃設定で、実際の室温は25℃で生活していると書いている。 相対湿度は ネットフォーラムで紹介したように40%。
一方、夏期の室温は27℃で、相対湿度は40〜45%。
それでいて、デシカとエアコン・換気の年間電気代が33円/kWh当りで5万7000円で上がっているというから、私はすごいと思った。 イニシァルコスト高という問題は抱えているが、家庭用デシカのランニングコストが3万円を切っていることには驚いた。
しかし、冬期に高温度に設定するのは、なにもユウキ邸に限ったことではない。
昨日お邪魔したSi邸でも、初期は24℃に設定していた。 これでは少し動くと汗をかくので、途中から22℃に設定し直したという。

しかし、ユウキ邸で感心出来ないのは、初年度は暖房費などに出費が嵩んだので、他の電気の使用を極力抑えた。 しかし、次年度はデシカ・エアコン・換気の出費が少なくなってきたら、それと比例する形で他の電気の使用量が増えている。 年間の電気代が33円計算だと約20万円というのは、どう考えても高すぎる。 このため、デシカとエアコンの比率が、合計で29.1%と、30%を切ることにはなったが‥‥。 
このほかに、ユウキ邸では給湯代としてガス代を年間4〜5万円支払っている。
したがって、細かくHERSでデータをとった割には、ユウキ邸は参考にならないという気もする。
とくに目立つのは和室・台所の6万2561円と言う費用。 全使用電気代の32%も占め、デシカ・エアコンよりも多くなっている。
和室はLED照明以外にはほとんど電気を使っていないので、犯人は台所に潜んでいる。
電気炊飯器・ジャー・台所換気扇なども含まれているが、最も電気を喰っているの主犯は10年近く前に買った冷蔵庫らしい。 電子レンジや洗濯機などに個別のHERSがついており、その数字が微小なのに、冷蔵庫に付けなかったのは、失敗。

冷蔵庫.JPG

一方、昨日初めて訪れたバンブー邸。
一条工務店の i-smart に惚れて、昨年の初夏に完成した住宅。 某国立研究所に勤めている技術者で、ことのほか詳しく、したがって特殊な注文が多い。
その、「特殊な注文については書いてはいけない」 と念を押されたので一切省いている。

平屋南.JPG

平屋北.JPG

写真のように33坪の平屋建てで、片流れの屋根に23.2kWの太陽光を搭載している。
このうち、自家における年間発電量は約2.9kWh。 
うち売電収入は約120万円/年で、一条工務店へ支払うパネル代は約95万円/年。 したがって年に約25万円は残る勘定。
Hi 邸と同じくオール電化住宅で、ユウキ邸のようにガスは一切使用していない。
そして、年間の電力使用量は約7500kWhとユウキ邸の26%も多い。 33坪にしては多すぎる気がする。 しかし、バンブー氏の計算では、月平均の支払いが約1万5000円で、年間18万円とリーズナブルという。
この数字を逆算すると、kWh 当り24円となってしまう。 
ユウキ氏の33円に比べると9円も安い。 どちらの計算が正しいかについては、現時点では私には分からない。 いずれにしろ、早晩ハッキリさせねばならない大問題。

さて、ここで問題になったのは、「エコキュート」 の存在。
エコキュートが開発された動機と言うのは、原発を大前提にした深夜電力の利用。 原発は途中で止める訳にはゆかず、深夜電力を利用してエコキュートでお湯を貯めようという発想が出され、それが普遍化した。
このため、ドイツやオーストリアなどで普及している太陽熱による給湯システムが、日本で発展しなかった。 太陽というと、もっぱら光発電だけとなった。
しかし、わざわざ太陽光発電して開発し、給湯として使うのは邪道。
やはり、太陽熱として、パネル2枚分はそのままお湯として使いたい。 その方が、はるかに経済的。 この肝心なことが、日本では忘れられているように思う。
原発が稼働していない今こそ、エコキュートではなく、太陽熱給湯を見直すべきではないかという意見が出された。 
一考に値する意見だと思うが、如何に?

posted by uno2013 at 13:49| Comment(0) | Q値0.8W以上の住宅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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