2015年08月20日

若き元気の良いビルダーよ、今こそ出現のチャンス !!



「データーの裏付けのない話は、絶対に聞いてはならないし、してはいけない!」 と言うのが現役時代の合言葉。
新しいことを思いついた時は、必ずモデルハウスで実験を行い、データーをとってから発表してきた。 生きたデーターほど、説得力を持っているものはない。
しかし、すべてのデーターが正しいとは限らない。 その時はベストと考えた方法でも、後からもっと素晴らしいアイデェアが生まれてくることがある。

同じことで、メーカーから新商品が出してきた場合も、必ず消費者に話をして、施主の納得の上で採用して、現場で問題点を探った。 生産性はどうか? 現場での手離れは良いか?
性能はメーカー言う通りか? 価格は間違いないか?
決して、メーカーの言う言葉を そのまま信じたことはない。 これは、ビルダーが守らなければならない矜持だと思っている。
そして、その時は問題がなくても、1年や2年後に問題が発覚する場合もある。 時には10年後に思わぬ問題が生じることも‥‥。 しかし、これはどこまでもメーカーの責任であり、自動車メーカーが採用しているようにリコールさせることが肝要。 それを意識的に避けようとする悪質なメーカーが存在するのも事実。

一番問題になるのは価格。 いくら良い製品でも、価格が高ければ売れない。
相手が職人さんだと、必要なことはコンスタントに仕事を発注すること。 
年間5〜10戸でも良いのだ。 遊びがなく、常に仕事を発注出来れば、職人さんは多少単価が安くても、黙って付いてきてくれる。 なまじ、仕事が多すぎると、職人さんは困ってしまう。 消化出来ないものをいくら押し付けられても困惑するだけ‥‥。
職人さんをうまく使うベストな方法とは、コンスタントに仕事を発注することに尽きる。 発注量に波があってはならない。 このため、時には損を覚悟で受注することかあるのは紛れもない事実。 職人さんを遊ばせないために‥‥。
それと、エリアを限定してあげることが何よりも喜ばれる。
職人さんと仲良くなるためには、年間5〜10戸でも良いから、コンスタントな受注を確保し続けることが、地場ビルダーの最大の仕事。

しかし、相手がメーカーだと、最低で200〜300戸の戸数を用意しないと、相手は開発してくれない。 これは一般のビルダーには出来ず、大変に悩ましい問題。
たとえば、一条工務店がダイキンに発注した 「ロスガード90」 と言う全熱交。
一条工務店は、自社の責任で約1万戸分を仕様書発注した。 実際に使って見ると問題点が多々発生してきている。 しかし仕様書発注だから、一切の責任は一条工務店が一手に受けている。 ダイキンは作るだけだから気楽なもの。 かつての顕熱交の開発のように、ダイキンは自らマーケットを開発しなくて済んでいる。 
メーカーが、開発の責任を放棄したから、日本の換気システムは、世界的に見て大変いびつな発展を見せている。 つまり、ダーデーゾーンからの、24時間排気が日本では行われなくなってきている。 
実に由々しき問題だが、これを解消しょうとする住宅メーカーが一向に現れないことも、摩訶不思議な現象。 このツケはすべ消費者に回されている。
個々のビルダーにとって、数千戸分とか1万戸分の需要をまとめることは不可能。
どうしても、大手住宅メーカーなり、資材開発メーカーの開発力にオンブしなければならない。 その代表例がトリプルサッシ。

ヨーロッパの業界を見ていて、うらやましいと感じるのはトリプルサッシの普及。
たしかに、北欧を中心にウッドサッシで、断熱面や防火面で見事なものが存在している。
しかし、日本では中古住宅の市場が確定していないために、サッシのメンテナンスをキチンとやってくれる消費者がほとんどいない。 ということは、ウッドサッシを販売する場合には、ビルダーの内部に、塗装専門のアフターメンテナンス部を持たねばならないということ。
PVCのぺァーサッシが、日本で爆発的に売れたのは、予想以上にPVCサッシが丈夫であり、メンテナンスの手間が省けたためであった。
しかし、トリプルサッシとなってくると防火の面で大きな問題が生じてきている。 ともかく、大都市の準防火地域で使えるPVCのトリプルサッシは、いまのところない。 
防火シャッターを付けるしか方法がない。
もう1つの大問題は、トリプルサッシはガラスが大変に重いこと。
現場へ搬入されても、少ない職人では対応出来ない。
ドイツでは、数年前にPVCの枠の中にスチールの型材を入れ、PVCと同時に溶接する技術を開発している。 この枠の技術開発面でも、日本はまだまだ遅れている。
つまり、防火面と台風被害の多い日本の大都市では、安心して使えるトリプルサッシが、現時点では見当たらないというのが現実。

3.5寸角とか、4.0寸角の柱材の木軸工法が普及している日本では、10.5センチや12.0センチの充填断熱材だけでは、これから20年〜50年先の住宅が求めている0.8〜0.9WのQ値を確保することは、絶対に不可能。
このため、木軸工法ではプラス外断熱が不可欠。 そうした外断熱として防火面で安心出来るのが唯一ロックウール。 これを安心して固定させ得るものとして KMブラケットが開発されてきているけれども、施工的には高価なものになる。 
KMブラケットに匹敵するロックウォールの保持力の強い‥‥つまり直下型の震度7に耐え得る工法の開発が求められてはいるが、未だに確定的ものはない。
ドイツでRC工法用の補強断熱材として開発されたアルセコなどは、繊維方向を外側へ向けているので、価格的に住宅では使いこなすことが困難。
このため、206材ないしは208材で、不燃の充填断熱だけて、重いトリプルサッシを組みこんだ長尺のパネル化しか解決方法がないはずだ、と私は考えている。 だが、それをある程度量産化して実証し、一条工務店の向こうを張って競合してゆくチャンスが、地場ビルダーになかなか巡ってこないのは紛れもない事実。

耐震性能が、実質7〜8倍の壁倍率を持っておれば、心配される 《気密性能の損失》 の懸念もなくなってくる。 
要は、この性能住宅を、少なくても30〜40戸をコンスタントにこなすことによって社会に認識させ、ファン層を獲得してゆかねばならない。 
第一線の元気の良い若いビルダーで、こうした諸点を実践・実証してくれる人が、現れてくれることを切望しているのだが !!


posted by uno2013 at 11:39| Comment(0) | 産業・経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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