2015年03月10日

マイスターハウスの 「宿泊体験棟」 で考えたこと。



先にネットフォーラム欄で触れたように、さる6日、マイスターハウスが前橋に建設中の 「宿泊体験棟」 を案内してもらった。
この宿泊体験棟の最大の特徴は、「16KWの屋根一体型の太陽光発電」 を搭載していること。
それと、「206の外壁に14センチ厚のグラスウールの充填断熱をした外側に、KMブラケットで6センチ厚のロックウール外断熱を採用していること」。 さらにはエクセルシャノンの 「PVCのトリプルサッシ」 を採用していること。 
このため、正式なQ値は聞かなかったが0.8〜0.9W程度で、C値は0.1〜0.2cuのはず。 
完成した時点と、夏場と冬期に再度伺わせて頂く予定なので、細部にわたって性能値や使用部材を聞くのを控えた。

私は、注文住宅を売ってゆく場合は、総合展示場へ出展するのは不可欠だという考えを持っている。 それが不可能であれば、「とくに超高気密・高断熱住宅の場合は、宿泊体験棟を持つことが絶対的な条件だ」 と考えている。
体験棟だから、分譲住宅の1区画を買って、5年も経った時点で、原価償却をして売れば良い。
一条工務店が i-cube や i-smart で、急激な売上を伸ばしたのは、全国に130戸近い展示場を持っているだけでなく、展示場を上回る宿泊体験棟を全国の分譲地の中に建てたから‥‥。
インテリアとか新しいキッチンなどは、見れば分かる。
だが、「今までになかった超高性能住宅」 と言われても、消費者にはピンとこない。 快適さというのは、家族全員で宿泊体験してみなければ分からない。
そして、私が強調しているのは、土日以外で消費者の宿泊がない日は、設計者や営業マン、経理の人を含めて全員家族と共に宿泊体験をさせること。 もし余裕があれば、大工さんをはじめ全下職の家族にも宿泊体験させたい。
そうすれば、お爺ちゃんや子供までが納得して、勝手に口コミを始めてくれる。

1.5寸勾配がネット腰に見える.JPG

屋根一体型太陽光.JPG

この住宅には、16KW余のLIXILの屋根一体型太陽光が搭載されている。
上の写真で、ネット越しに1.5寸勾配が見える。
そして、下から太陽光をカメラに収めようとすると、南面を200メートルもバックしないと、姿が見えない。
搭載費用は約600万円で、この太陽光が20年間で稼いでくれるのが、東電への売価32円/KW計算で、20年間で約1200万円とか。
えらく稼いでくれるように感じるが、太陽光そのものの寿命が約20年ぐらいだろう。
ということは、20年後に足場を組んで、全て屋根を取換えねばならない。 その時、太陽光のコストはかなり大幅に安くなっているだろうが、600万円のうち500万円程度は改修費として残しておかねばならない。
これは、何も屋根一体型に限ったことではない。 一般の屋根に太陽光を取り付ける場合も、その取付けで瓦などの屋根材を痛めてしまう。 したがって、太陽光を取換える時は、屋根材も取換える必要があると考えるべき。
ということは、今年度までは10KW以上は32円だが、今年の4〜6月は29円に、7月からは27円になってしまう。 ということは、メガソーラーで太陽光を搭載してメリットが出るのは3月までで、7月以降は全く意味がなくなってくる。

10KW以下の家庭用太陽光でも東電、中電、関西電は来年度からの買上げ価格は33円となり、メガソーラーの負担分がオンブされてくると、買上げ価格よりも購買価格が次第に高くなり、メリットが全くなくなることになりかねない。
このことは、数年前から分かっていたこと。 太陽光発電で投機的なメリットを求めることが、そもそも間違っていたと諦めるべき。
そんなわけで、LIXILの屋根一体型の16KW強という太陽光は、それほど魅力が感じられなかった。

この宿泊体験棟で、最も魅力的なのがトリプルサッシ。
外開き+FIXのU値は1.1W、半外付け引違いは1.3Wという。
しかし、新しい辷出し+FIXは0.8Wという。 枠に工夫が凝らしてあるらしい。
そして、0711の0.8Wのトリプルサッシが、マイスターの場合にはかなりな価格で入手できそう。
R-2000住宅の場合、受注する全てをR-2000住宅仕様に切り替えたのは、よねくらホーム、北洲、マイスターハウスとハーティホームの4社だけだった。
最初は断熱材とサッシが高くて、切替えたくてもR-2000住宅に切替えることが出来なかった。
しかし、PVCのペア―ガラスサッシが普及し、安く入手できるようにようになってきて景色が一変した。 つまり、全棟をR-2000住宅に切替えられたのは、PVCサッシが手ごろな価格を出してくれたから‥‥。
内地でQ値が0.9Wを切り、全棟をこの性能仕様に切替えてゆけるかどうかは、PVCサッシの性能と価格にかかっていると言っても過言ではない。
そういった意味で、今回のマイスターハウスの宿泊体験棟は、大変に勉強になった。

出窓ほど広い膳板.JPG

それと、もう1つ大きなニュースを聞いた。
ご案内のようにKMブラケットの販売権は、ハウステック社から一時はユーロハンズ社に移されていた。 そのユーロハンズが昨年の新春早々に倒産し、販売権はハウステック社に再度移されたと聞いていた。 
ところが、マイスターハウスの山口社長によると、信越ビーアイビー社が、KMブラケット社の全販売権を譲り受けたと言う。
マイスターハウスは、原則として外壁は全てタイル張り。 
消費者のアフターメンテナンスのことを考えると、タイル仕上げ以外は考えられないという。
タイル仕上げを大前提にすると、プラスの外断熱をやるには、KMブラケット以外では考えられなくなる。 そして、8年以上も前にS邸での実績がある。 
S邸では、外壁のタイルに関してはクレームが一切ない。
それを、今度の宿泊体験棟でも活かしている。
ただ、14センチの充填断熱と6センチのロックウール外断熱で、断熱厚は20センチと内地では最大級。 このため、上の写真のように、すべてが出窓と言えるほどに、膳板の幅が大きくならざるを得ない。

天井と壁にハイクリーン.JPG

それと、同社の場合は壁と天井には、ハイクリーンボードを採用している。 これはシックハウスを防ぐためだが、サッシ周りの納まりが綺麗なのが嬉しくなってくる。 クギ打ち間隔も10センチピッチで、耐震性の面でも安心出来る。

吹抜の2階に天付クーラー.JPG

それと、この住宅の空調換気システムについて聞くのを忘れたが、1階のクーラーは2階の天井に設けたこの天井付だけとか‥‥。 風を感じなくするために、ワザワザ吹抜け空間の2階の天井に取付けている。
この効果がどれほどか‥‥、是非とも今年の夏に確かめに来なければなるまい。


posted by uno2013 at 07:22| Comment(1) | Q値0.8W以上の住宅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
太陽光の寿命が20年?
京セラにしてもシャープにしても40年近く前の初期型の太陽光パネルが発電減衰率10%程度でいまなお稼動していますが20年。コンディショナー等は無理にしても。そんなものなのでしょうか?FIT終了後はドイツのように余剰太陽光を買い取るシステム(電力自由化によって)が完備しているとおもいますよ。
Posted by とおりすがり at 2015年06月19日 17:09
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