2015年02月05日

40坪のQ値0.8Wのセントラル空調換気除加湿住宅を2600万円以内で!



ご案内のように、私は第一線から離れた人間。 つまり、自分で住宅業をやっていない。
このため、理想的な住宅造りのアドバイスは出来ても、消費者の方に 「私に任せてください。文句なしに満足出来る住宅を提供してあげます!」 と断言出来る立場にないのが、何とも辛い。 
ある程度のことはやれる自信はあるのだが、私が理想とするビルダー業をこなして行けるだけの責任と意欲を持続できる歳ではない。
私の長年の経験では、東京などの大都市の場合は、週に1棟をコンスタントに受注して着工し、年間50棟をコンスタントに完成させるビルダーでないと、材料メーカーは安い価格を提示してくれない。 こちらが必要とする資材やシステムを開発してくれない。
また、職人さんは安心して仕事に集中してくれない。 つまり、仕事が切れそうになると途端にソワソワして動きは鈍くなり、技能や性能が低下する‥‥。
年間5〜6棟程度では、どうしても価格競争力が付かず、大手との差別化商品‥‥常に新しいトライに満ちた画期的な住宅を提供してゆくことは、体質的にムリ。

それにしても、毎週1200〜1500人の方が、私のホームページを訪ねてきてくださる。
「住まいのブログ村」 の担当者から、「もっと積極的にPRして、ファンを掴んでくださいよ。大変にもったいないですよ」 と勧められるのだが、今のところ新規にお客を増やそうという気持ちは私にはない。 今までの1200〜1500人/週 という規模が、今の私には最適な規模だと考えている。
そして、私に変わって年間コンスタントに50棟近くをこなせるビルダーを1社でも輩出してゆくことこそが、私に課せられた仕事ではないかと考えている。
私は、ビルダーが大手住宅メーカーの向こうを張っ、地場で消費者から強力な支持を得てゆくには、これからは2つの方向しかないと考えている。

1つは、住宅の性能面と工事面で、抜群の技術力を示すこと。
いいですか。 これからは 「高気密・高断熱」 の時代。 
高断熱は、ある程度の仕様の変更で誰にでも出来る。 しかし、「高気密」 は、自前の大工さんをはじめ各職人さんを抱えた直施工業者でないかぎり絶対に達成出来ない。 そのことはR-2000で実証済み。 
私の知っている三井ホーム、地所ホーム、東急ホームの技術担当者の能力は凄かった。 彼らだったら、絶対に50パスカルで1.5回転、C値で言うならば0.9cu/uは、軽く突破してくれると考えていた。 
ところが、中心になっていた技術者は設計力とか開発力は凄かったが、彼らは現場事情に明るくなかった。 つまり、現場の職人さんの手を取り、足を運んでの現場指導することが出来なかった。 このため、0.9cu/uというC値が達成出来ず、最終検査で全てがクレーム物件となり、直施工体制を持たない大手ツーバイフォーメーカーは、軒並み脱落せざるを得なかった。 
ツ―バイフォーの大手でこのありさま。 したがって、鉄骨プレハブメーカーだと全て2.0cu/u以上というだらしなさ。  そして、国交省に働きかけて、省エネ住宅の基準から 「気密に関する一切の基準」 を撤廃させた事実は、ご案内の通り。

私は、R-2000住宅のことが頭にあったから、ホームページではC値は0.9cu/u以上と妥協してきた。 しかし、ヨーロッパのパッシブハウスは0.3cu/u以上の性能を求めている。 なかには0.2〜0.1cu/uのC値を自慢している地場ビルダーもいるが、0.3cu/uで十分。 
これを、これからの新築住宅の絶対的な基準としてゆくべき。 
「空き家800万戸以上」 と言われる時代に、悪質な空き家を増やす必要は全くない。
大手メーカーの顔色を伺っている国交省や建研などの諸先生方は、ヨーロッパの基準を日本で認める訳がない。 したがって、消費者のための 「自主的基準」 として定着を図ってゆく。
ということは、アベレージて0.6〜0.7cu/uしか出せない一条工務店の i-cube や i-smart は当然のことながら 「高気密住宅」 という看板を、消費者の手によって外させてゆくということになってくる。

しかし、いくら優れた高気密性能であっても、気密性能だけではこれからの消費者は見向きもしてくれない。
現に、関東以西でも求めているQ値は0.8Wが最低条件となってきている。 そして、一切風を感じさせないセントラル空調換気が絶対条件で、夏は10グラム、冬は8グラムという絶対湿度も最低条件として求望している。
これが完備出来るのなら、50坪の住宅で、坪80万円台なら出してもよいという層が、すでに現出している。 このチャンスを地場ビルダーは見逃してはならない。

もう1つの需要は、一条工務店が開発してくれた 坪60万円台の i-cube や i-smart という高性能住宅。
私は、現場を見ていなかったので、i-cube や i-smart は完全なツーバイフォー工法だと2年間近くも勘違いをしていた。 しかし、筑波の現場で最低と言ってもよい石膏ボード工事を見て“おや”と感じた。 これを端著に、昨年は3つの現場をつぶさに見るとともに、何人かの施主から切実な相談を受けて、i-cube や i-smart を徹底的に検証してみた。 
その結果、i-cube や i-smart は、公庫の標準仕様書を完全に無視した一条工務店の 「個別認定工法」 に過ぎないということが、分かってきた。
あまりにも独善に満ちていて、構造や防火面で疑問符がつく 「個別認定工法」 を、正式な 「枠組壁工法」 であるかのように伝えたのは明らかに私のミス。 各方面に多大な誤解を与えたことに対して、深くお詫びをしたい。
ツーバイフォー材を使ってはいるが、金物をはじめとしてダイヤフラム理論を無視しており、ドライウォール工法を無残にも踏みにじり、換気システムで欧米の基準を順守していない個別認定工法は、絶対にツーバイフォー工法として認めるわけにはゆかないもの。 そういった意味では、全国のツーバイフォービルダーは、「我らこそ、北米直伝の正式なツーバイフォー業者だ」 と自負し、自信を持って頂きたい。

しかし、ツーバィフォー工法として見れば欠点が目立つ商品だが、高断熱という性能面と、性能に見合う価格という面で、i-cube と i-smart が投じた一石は非常に大きなものがある。
このほかに、太陽光発電の搭載問題もあるが、今回は太陽光には触れないことにする。
まず、何よりも同社が提示したQ値が0.76Wの i-cube と、0.82Wという i-smart の抜群の性能値。
これは、ダブルハニカムシェードを大前提にしている。 ハニカムシェードは、正直いってガラス面に結露を築く最大の原因になっている。 したがって、同社だけでなく、全国的にハニカムシェードの採用をやめ、トリプルサッシの全面的な採用を大前提にすることを奨めたい。 
つまり、Q値のカウント面で問題の多すぎるハニカムシェード加算方式を一切やめる。 そして生産設備を完全に破棄し、トリプルサッシに全面的に切り替えるという提案。 現にトリプルサッシだけで0.7Wを上回る現場が内地の3ヶ所で進行している。

しかし、一番問題になるのは価格。
この価格問題になると、私は金物工法による軸組工法には悲観的。 
金物工法はやたらに材積を喰い、しかも生産性が思った以上に低い。 金物工法の場合は、ブラケットを使って壁を外側にフカすしかない。 この場合に、どうしてもカネがかかる。
一条工務店が、i-cube と i-smart の採用に当たって、木軸ではなく206の外壁を採用し、これをパネル化した意味を、熟慮すべきだと思う。 
そういう意味で、私が最も期待しているのが両面に9ミリのOSBを張り、熱伝導率0.023Wの硬質ウレタンを充填して壁の耐震性と熱損失係数を飛躍的に高めたA&Mカーペントリー社のパネル。 これだと206材だけで、一条工務店方式と十分に戦えるはず。
そして、床はIジョイストに合板張りの方が、集成材の梁を3尺間隔にいれるよりも安い。
躯体の耐震性、防火性、耐久性を高めるには、矢張りツーバイフォーによる合板の千鳥張りが一番効果的。 そして、躯体の価格を極限にまで下げて、セントラル空調換気と除加湿機能を付加して行きたい。 この場合、必ずしも高価な家庭用デシカに頼らなくても、いくつかの方法が考えられる。 
そして、セントラル空調換気と除加湿機能込みで40坪の住宅が坪65万円で上げることが出来れば‥‥つまり、躯体工事が全部込みで2600万円。 外構込みで2800万円。
これだと、i-cube や i-smart は恐れる対象ではなくなる。 商品的な魅力は一条工務店よりは高くなり、同社に流れた知識者層を引き戻せるのではなかろうか‥‥。

つまり、一条工務店の価格で、一条工務店のまがいものとも言えるツーバイフォー工法より魅力的な商品開発が出来るかどうか‥‥。 これに成功すれば、大手住宅メーカーの全てに勝てることになる。
そういった商品開発こそ、多くの消費者が待望しているのではなかろうか。


posted by uno2013 at 16:03| Comment(2) | Q値0.8W以上の住宅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。

いろいろ問題のある一条ですが大手の安心感と性能に対する価格を考えると・・・今建てるなら消去法で一条になると思います。 その他のハウスメーカーがだらしないからです。

Posted by きろ at 2015年02月06日 23:03
近く新築を検討しているのもです。地元工務店に頼み、セルロースファイバー断熱、筋交の使った木造軸組在来工法で耐震等級3の住宅を建てるつもりでした。
高気密高断熱の住宅の良さを貴ホームページで学ばせていただき、一条工務店のismartに惹かれました。しかし、ご指摘では耐震耐火性に問題があるとか。現時点でismartに多少問題ありでも、木造軸組み工法よりは耐震性ですぐれているということになりますか。お忙しいところ恐縮ですが、ご回答いただければ幸いです。
Posted by ladybird at 2015年06月17日 14:27
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