2014年02月15日

旭川の一条工務店・Q値0.6Wのトリプルサッシでの宿泊体験記 (下)


もう一度確認しておきたい。
旭川のQ値0.6Wのトリプルサッシの体験棟で、私が宿泊した主寝室の朝の5時の室温は22℃だった。
多分、外気温度は−9℃で、内外の温度差は31℃。
そして、外壁 (推定U値は0.12W) の室内側の表面温度は21℃で、トリプルガラス+ダブルハニカムシード+厚地のカーテンの表面温度も21℃。 したがって、私はパンツ一枚のはしたない格好だったが、極めて快適。
しかし、厚地のカーテンのないトリプルガラス+ダブルハニカムシードのガラスドア (推定U値は0.7W) の中間部の表面温度は19℃で、下部は18℃だった。 十数センチの空気層がそれなりに効いてはいたが、この前に立っと若干寒く感じた。 
このガラス戸の幅は70センチ程度。 したがって、少し離れれば全く影響がなく、22℃の室温にまぎれてしまう。

ところが2年前、東京・杉並のS邸では、外気温が7℃で、室温が22℃ (内外の温度差15℃) の時に、上着を着ていたのたが少し寒く感じた。 S邸のサッシはペアで、U値は1.3W。 ガラスの中間部の温度は20℃、PVCの温度は18℃だった。 つまり、室温は22℃でも窓は1620と大きく、窓際は20℃で 2℃ほど温度が低いので、窓辺に近寄ると寒く感じた。
つまり、部屋中央の机上に置いてある温度計の室温が22℃であっても、ペアサッシだと コールドドラフト現象によってサッシ付近は寒い。 
そういった意味では、トリプルサッシ+ダブルハニカムシード+厚地のカーテンは、−9℃という外気温でも寒さを全然感じさせなかった。 このトリプルサッシの威力は再確認しておきたい。
それと、相対湿度の高低が、温かさとか快適性に関連する。

バンブーさんの質問にもあったように、問題は相対湿度。
ご案内の通り、全熱交は潜熱も回収してくれるので冬期は高湿で、夏期は多くの湿度を排除してくれるのではないかと、ど素人は早とちりしてしまった。
一条の許可を得て、茨城のY.S邸と杉並のS邸のセントラル空調換気システムに、ベンティエール (ロスガード90) を採用してみた。 もちろんトイレ、浴室、台所から24時間連続排気をするので、排気ダクトに光触媒機能を設けて‥‥。
その結果、Y.S邸では冬期22〜23℃で生活すると、なんとか40%の相対湿度が得られるというデータが得られた。 絶対湿度は7グラム弱。 冬期は浴室からの24時間連続排気が物を言っている。

しかし、一条工務店は、トイレと浴室は個別間欠運転。 暖気や冷気をそのまま捨てている。
このため、同社の90%という熱回収率に、hiroさんと私は早くから疑問を呈してきた。 もちろんこれは一条だけの問題ではなく、LIXILなど全ての全熱交に対する疑問。 ただし、ガスバリア性透湿膜の機能が本当だとするならば、別次元の話になる‥‥。 
そして、初期の i-cube の入居者約10人の方から、冬期は加湿が足りないので、浴槽の真空断熱の蓋をとり、入口のドアを開けて湿気を室内へ取り入れているという話を聞いた。 
現在はかなり改善されていると思うが、冬期のロスガード90では内部溌湿を考慮しても相対湿度は30〜35%が限界ではなかろうか。 
i-cube や i-smart の入居者の方から、実際のデータを教えて頂ければ幸甚。 

さて、夜帰ってきて体験室に入った時、相対湿度は25%だったのに、わずか30分間で30%になったことに疑問を抱いたのは事実。
そして、朝の5時の室温が22℃で、相対湿度が45%だったのは間違いのない事実。 
しかし、ロスガード90だけでは絶対に到達が不可能な数値。
一条工務店の案内者は、私に不快な思いをさせまいと、1階と2階の簡易加湿器にたっぷり水を補給して加湿してくれていた。 私の体験室のドアは閉まっていたが、下部がアンダーカットされており、そこから10%近い湿度が流入してきたものと考えられる。
しかし、この45%の相対湿度は、ダブルハニカムシェードに被われたトリプルサッシの結露状況を調査する私の目的にはバッチリで、絶好のチャンスを与えてくれた。
つまり、絶対湿度が7.5グラムであれば、室温が22℃以下だと、外気が−9℃という厳しい条件下にあっても、ダブルハニカムシードに被われたトリプルサッシには結露が発生しない‥‥という新しい発見が出来た。 これは、嬉しい発見。
この相対湿度が 同じ45%であっても、23℃の8グラムや 25℃の9グラムであれば、絶対的に結露が発生する。 
したがって、「外気温が−10℃になる旭川でトリプルサッシの結露を防ぐには、絶対湿度を7グラム以下で生活すべし」 というのが、私が得た2番目の仮説。

一条旭川和室3.JPG

上の写真は、1階のリビングの隣の和室。 南側に大きな引違い窓。 
隣のリビングの朝の床暖房温度は25℃で、天井が23℃。
1階には温湿度計がなかったので明言は出来ないが、室温が23℃で相対湿度が50%前後ではなかったかと推測する。 絶対湿度は 8.5〜8.8 グラム程度‥‥。 
つまり 7.0〜7.5 グラムを遥かに超えていた。 
このため、和室の引違いサッシには写真下のように見事なまでの結露。 
(なお、東京周辺でのハニカムシェード有無によるペアサッシの結露状況は、2010年の8月10〜20日の上、中、下を参照にされたし)  

一条旭川1F結露11.JPG

そして、この旭川体験棟には、もう1つ特筆すべき技術が隠されていた。 それはアースチューブを標準仕様として採用していたこと。 
残念ながらその写真を入手するのを忘れてしまった。
昨年の1月中旬から2月の中旬にかけて、帯広で深さ1.75メートル、長さ15メートルのアースチューブを埋めてデーターをとっている。
外気温度はおおよそ−15℃〜2℃ぐらい。 温度交換は3℃〜10℃程度というところ。
つまり、スティーベル社などは結露を起こして 北海道から敗退を余儀なくされたが、ロスガード90は、独自の考案 (ドイツの真似ではあるが‥‥) で見事なまでに、安い価格で全熱交の結露を防止している。

一条旭川分配器12.JPG

そして、ダイキンのベンティエールと違う点は、ダイキンは住宅用の需要が少ないために独自の分配器を開発していないが、一条工務店は某メーカーの協力を得て、m3単位で風量が調節出来る写真上の分配器を、独自に開発している。 しかも、ロスガード90を含めて、3尺角の押し入れに収納出来るように工夫が‥‥。
これには頭が下がる。
こうしたアースチューブ込みで、トリプルサッシで、Q値が0.6Wの40坪の平均販売坪単価は、いくらぐらいだと思いますか ?

私は、浴室、トイレ、台所、ペット室、シューズルームなどのダーディゾーンから24時間連排気をしていない全熱交は、絶対に採用しないことにしている。
また、全熱交は、夏期の潜熱まで除湿しょうと欲張っているため、相対湿度が高すぎて、決して快適なシステムにはなり得ない。 このことは、Y.S邸とS邸で 嫌と言うほど知らされた。
日本の夏の高温多湿は、熱交換機で解決出来るほどやわいものではない。 湿度は除湿機でないと解決力を持っていない。
さらには、OAとEAが2メートル以上離れているどころか、縦に並んでいる。 これは、ナショナルや三菱電などでも犯している犯罪行為ではなかろうか‥‥。

したがって、一条工務店とは同じ土俵で 絶対に喧嘩はしないと決めている。 
除加湿機能を持った、どこまでも健康に配慮したセントラル空調換気システム派として戦ってゆくつもり。
したがって、一条工務店のアースチューブ込みの標準価格を聞いて怖いとは思ったが、十分に戦えるとも思った。
しかし、そういった特殊な武器と戦略を持たない地場ビルダーやメーカーにとっては一条工務店は本当に怖い存在に。
なにしろ、強力な性能と価格で消費者の心をガッチリ掴み、惹きつけている。 ますますもって目の上のタンコブ的な厄介な存在になってゆく‥‥。

ネット時代の消費者は非常に賢明で、他社の営業マンなどの単なる誹謗や中傷には 決して惑わされない。
そのことだけは、今から十二分に覚悟しておいた方がよい。




posted by uno2013 at 11:46| Comment(0) | Q値0.8W以上の住宅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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