恒例の、独善的面白本のベスト10。
毎回同じことを書くが、日に200冊も出版される本を、一人で選択しょうとすることが、そもそもムリな話。
下期は少し乱読気味。 読んだ本は467冊と日に2.56冊というハイペース。 これは明らかに読み過ぎだが、3日分の出版数以下。
その中で、レベルに達していると私が感じた本だけを紹介しているが、これがなんと119冊にもなった。 中で、ベスト10候補に上げられるものには■印をつけているが、この数だけでも59点にも‥‥。
少し判定が甘かったようだが、なかなかの力作揃いではあった。
△印は、1年以上に前に出版されたもの。 ただし、文庫本では今年の出版であっても、単行本としては3年以上も前に出版されたものが多いので、文庫と断ってある本には要注意。
この下期で、もっともレベルに達していると唸らさせられたのが 「経営・経済・政治」 の31冊で、■印のついたベスト10候補の作品だけでも15冊と、一番多かった。 しかも多彩で、飽きることがなかった。
2番目に多かったのは 「小説」 の22冊。 私の好きな企業小説以外で面白いものが多かった。しかも■印のベスト10候補作は、これまた15点と多かった。 普段あまり小説を読まない方だが、他の分野で面白い本がないと、つい古い小説を漁ってしまう。 その結果、小説が思った以上に頑張ったように見えるだけなのだが‥‥。
次いで多かったのは 「環境・農林水産・食品・医療」 の20冊で、■印は9冊。 環境や省エネ関係は一巡したので、これはという本は少なくなった。 その中で、農業と林業ではなかなか読ませるものが多かった。
次いで多かったのは 「科学・教育・技術」 の17冊で、■印が9冊。 それと、いつもビリだった 「住宅・建築」 が、今回は17冊と大健闘。 そして、■印は6冊にも。 住宅に関しては毎回本屋の新刊コーナーを探しているのだが、これはという画期的なものに出会えない。
「ノンフェクション・旅行」 が12冊と少ないが、■印は5冊となかなかの健闘。 司馬遼太郎の40冊近くに及ぶ、古い紀行記 「街道をゆく」 はあと少しで完読だが、これは2015年の上期に回しすことにした。
【環境・農業・食品・医療】 20冊
・地域からの農業再興 蔦谷栄一 創森社
■林業男子 いまの森、100年先の森 山ア真由子 山と渓谷社
・地域振興に活かす自然エネルギー 田端 保 筑波書房
■ニッポンの里山 NHK里山制作班 NHK出版
■森ではたらく! 27人の27の仕事 古川大輔、山ア亮 学芸出版
・海のいのちを守る 渋谷正信 春秋社
■選ぶならこっち! 食べて安心な食品の見分け方 垣田達哉 WAVE出版
・日本の森100 日本インストラ―協会 山と渓谷社
■自然エネルギー革命 大下英治 潮出版
・発達障害グレーゾーン アンダンテ ダイヤモンド
・汚染水との闘い 空本誠喜 ちくま新書
・ドイツ市民エネルギー企業 村上敦也ほか 学芸出版社
■自然をまねる、世界が変わる ジェイ・ハーマン 化学同人
■首都水没 土屋信行 文春新書
■希望の日本農業論 大泉一貫 NHK出版
■中国汚染の真相 富坂 聰 KADOKWA
・SNSで農業革命 蓮見よしあき 碩学舎
・新・日本のワイン 山本 博 早川書房
・大豆と日本人と健康 渡辺 昌監修 華書房
・緑のダムの科学 蔵治光一郎ほか 築地書館
【科学・技術・教育】 17冊
・ミッション・トウ・マーズ(火星移住大作戦)移住 ハズ・オルドリン エクスナレッジ
■ジパングの海 資源大国ニッポンへの道 横瀬久芳 講談α新書
■3Dプリンタの本 佐野義華ほか 日刊工業新聞
・生きものが見える私たち 中村桂子、和田誠 青土社
■生命の未来を変えた男 山中伸弥 NHKスペシャル取材班 文春文庫
■脳に棲む悪魔 スザンナ・キャハラン KADOKAWA
■宇宙エレベーターの本 宇宙エレベーター協会 アスペクド
・ニュートリノと私 小柴昌俊 PHP研
・絵でわかるプレートテクト二クス 是永 淳 講談社
■アイデアが枯れない頭のつくり方 高橋晋平 阪急コミュニケーション
■新幹線を航空機に変えた男たち 前間孝則 さくら舎
・古 墳 大塚初重監修 実業之日本
■深海8000mに挑んだ町工場 山岡淳一郎 かんき出版
・魚で始まる世界史 越智敏之 光文社新書
・こんなに凄かった伝説の「あの日」の天気 金子大輔 自由国民社
・梅干と日本刀 樋口清之 詳伝社新書
■△女と男 NHKスペシャル 角川文庫
【経済・経営・政治】 31冊
・領域を超える経営学 琴坂将広 ダイヤモンド
■国家とエネルギー戦争 渡部昇一 詳伝社新書
■スティーブ・ジョブズがデザインしていた未来 川北 蒼 総合法令出版
・どの面下げての韓国人 豊田有恒 詳伝社新書
■人材を育てるホンダ、競わせるサムスン 佐藤 登 日経BP社
・日本でいちばん大切にしたい会社 坂本光司 あさ出版
■チャイナーズ・スーパーバンク ヘンリー・サンダースほか 原書房
・日中「再逆転」 近藤大介 講談社
・世界が驚くニッポンの医療産業力 泉谷 渉 東洋経済新社
・三陸鉄道 情熱復活物語 品川雅彦 三省堂
■ロシア利権闘争の闇 迷走するプーチン政権 江頭 寛 草思社
・仮想通貨革命 野口悠紀雄 ダイヤモンド
■エネルギー革命が日本を救う 中島 洋 日経BP社
■世界文化遺産・富岡製糸場と明治のニッポン 熊谷充晃 WEV出版
・クールジャパンはなぜ嫌われるか 三原龍太郎 中公新書
・なぜ中国には1%も未来がないのか 石 平 徳間書店
・NPOで起業する! 跡田直澄 実業之日本
■ペリー提督日本遠征記 (上)(下) ホークス編纂 角川ソフィア文庫
■靖国神社 島田裕巳 幻冬舎新書
・トヨタ式リーダー育成法 三澤一文 日経出版
■経済学をまる裸にする チャールズ・ウィーラン 日経出版
■インテリジェンス 1941 山ア啓明 NHK出版
■未来を語る アル・ゴア KADOKAWA
・石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? 岩瀬 昇 文春新書
・日高屋だから「ひと」が学べた 松茂良宏 知道出版
・1冊でわかる! アフリカ経済 ワールドエコノミー研 PHP研
・お客さんの笑顔が僕のすべて 松下信幸 ダイアモンド
■日本はこう激変する 長谷川慶太郎 徳間書店
△イタリア人と日本人、どっちがバカ? ファブリツィオ・グラッセリー 文春新書
■△パンとペン 堺利彦と「売文社」の闘い 黒岩比佐子 講談社
■△円を創った男 小説・大隈重信 渡辺房男 文芸春秋
【小説】 22冊
・さいごの毛布 近藤史恵 角川書店
■ミッション建国 楡 周平 産経新聞出版
・北海道 アンダーリング 小路幸也 角川書店
・バック しまっていこうぜ! 山口 健 合同フォレスト
■ノボさん 小説・正岡子規と夏目漱石 伊集院静 講談社
■猟師の肉は腐らない 小泉武夫 新潮社
■獅子のごとく 黒木 亮 講談社
■マッサン 羽原大介 NHK出版
■首都崩壊 高嶋哲夫 幻冬舎
△人生教授所 垣根涼介 中央公論
△経済小説名作選 城山三郎選 ちくま文庫
△辞令 自宅待機を命ず 野村正樹 PHP研
△告発の虚搭 江上 剛 幻冬舎
■△空き家課 まぼろし譚 ほしおさなえ 講談社
■△神去なあなあ日常 三浦しおん 徳間書店
■△介護退職 楡 周平 詳伝社
■△トッカンvs勤労商工会 高殿 円 早川書房
■△プライド 真山 仁 新潮社
■△植物図鑑 有川 浩 角川書店
■△トイレのポツポツ 原 宏一 集英社
■△鉄の骨 池井戸潤 講談社
■△起業の砦 江波戸哲夫 講談社
【ノンフェクション・旅行】 12冊
■知の巨人 萩生徂徠伝 佐藤雅美 角川書店
・「ひきこもり」救出マニュアル 斉藤 環 ちくま文庫
■不思議フランス 誘惑の謎 藤野敦子 春風社
■死体捜査犬が見た驚くべき世界 カット・ワレン エクスナレッジ
・フットパスによるまちづくり 神谷由紀子 水曜社
・アジアの星物語 アジアの星編集委員会 万葉社
・ストーカーは何を考えているのか 小早川明子 新潮新書
・ポケットに物語を入れて 角田光代 小学館
・雑談の達人 内藤誼人 大和書房
△仕事の流儀 高任和夫 日経BP
■△隠れ念仏と隠し念仏 五十寛之 ちくま文庫
■△雲の上で暮らす アンデスの高地民族の世界 山本紀夫 ナカニシヤ出版
【住宅・建築】 17冊
・鳶 (とび) 多湖弘明 洋泉社
・住宅1年生のローンの教科書 竹下さくら エクスナレッジ
・空調設備の基本と仕組み 菊池 至 秀和システム
・構造デザインマップ 東京 編集委員会 総合資格学院
■涼温な家 エアコンの風が嫌いな人に 松井修二 三省堂
・建設業の法務と労務実践マニュアル 林 智之 三修社
■「空き家」が蝕む日本 長嶋 修 ポプラ新書
■人材危機 建設業から沈む日本 日経アーキテクチュアほか 日経BP
・築土構木の思想 藤井聰ほか 晶文社
・世界のおもしろい家 エクスナレッジ
■建築する動物 インゴ・アルント スペーシワネットワーク
・大地震 古記録に学ぶ 宇佐美龍夫 吉川弘文館
・関東大震災の想像力 ジェニファー・ワイゼンフェルド 青土社
・日本の地震地図 岡田義光 東京書籍
・「らしい」建築批判 飯島洋一 青土社
■日本の地価が3分の1になる 三浦 展 光文社新書
■油断大敵! 生死を分ける地震の基礎知識60 島村英紀 花伝社